週間でんがなまんがな
(7月27日創刊号)


仮設住宅の住民にとってもっとも切実であった住宅問題について 最近になってやっと薄日が差して来た。ただ、仮設に住んでいない方々、特に 県外に移られた被災者についてはその数字すら性格に把握できてはおらず、 彼らに対して正確な情報が伝わっているとは思えない。そういう意味では 「始まりの始まり」といったところか。
今まで個人補償には「とりつくしまもない」という態度であった国も、 最近の国民の意識調査などから、少し態度を変える可能性がでてきたように 感じる。勿論近く予定されている衆議院選挙の関係で、「良い顔をしたい」という 候補者の目論見もあるが、チャンスは無駄にしてはならない。

[記事一覧]
 1.被災者生活再建へ市民立法を 07/09 
 2.<特報・震災復興>公的住宅ローンの利子補給制度を拡大(兵庫県)…07/11
 3.阪神大震災でCO中毒死事故の遺族らが損害賠償を請求 07/11
 4.神戸と連携強める奥尻住民 火災保険金訴訟の原告団 07/12
 5.被災地向けに2千715億円貸し出し−日銀 07/12
 6.「阪神大震災から一年半」質問と回答 07/13
 7.仮設の独居死は83人、大震災から1年半 07/15
 8.兵庫県外にいる被災者いまも十二万人 07/16
 9.観光客戻る神戸の街 経済効果ではいまひとつ 震災から1年 07/16
10.「復興からほど遠い」まちづくり支援の最前線 07/16
11.元の地域に戻れないは六割に 07/16
12.<阪神大震災>発生から1年半 なお解体できない建物141 07/16
13.<阪神大震災>発生から1年半 兵庫県が住宅対策決める 07/16
14.阪神大震災から1年半 07/17
15.仮設住宅の死141人に…阪神大震災 07/17
16.<特報・大震災>マンション倒壊で遺族が所有者ら提訴 07/17
17.天声人語 07/17
18.被災者支援の立法化を(阪神復興) 07/17
19. 自然災害での住宅復興の制度確立求める 07/19
20.「再生に向けて」9割が建て替え進まず 解体の分譲マンション07/19
21. <被災者>大災害の救済制度創設に向け「国民会議」発足 07/19
22.賃貸契約解除や老朽住宅除去を命令 07/23
23.兵庫県南部地震災害義援金の第3次配分を発表 07/23
24.阪神大震災でマンションの8割が補修 07/23
25.マンション、8割が復旧メド 07/23
26.<阪神大震災>兵庫県が一律10万円支給−−被災者に所得制 07/23
27.国道43号の規制全面解除へ 兵庫県警が8月10日 07/24
28.被災地の交通規制を全面解除 07/24
29.被災地の住宅支援策を発表 07/24
30.阪神大震災の中小企業特例、1年延長−政府 07/25
31.金融支援措置を延長  阪神大震災雲仙・普賢岳の噴火被害 07/25
32.輸入が震災前の水準に回復 96年上半期の神戸港 07/25
33.震災特例期限を1年延長へ 07/25
34.ボランティア休暇制度、来年にも導入 07/26
35.<在留許可>阪神大震災で寝込んだ韓国人女性に3年間の特別 07/26
  36.「アジアタウン」建設で震災復興 07/28



1.被災者生活再建へ市民立法を 07/09

朝日新聞ニュース速報:  阪神大震災の被災者への公的援助を政府に求めている作家の小田 実さんらが、援助を具体化するための「市民立法」を提唱している 。市民が法案をつくり、超党派の議員に呼びかけて法案成立を図ろ うという仕掛けだ。ベトナム反戦運動などで市民の結集を呼びかけ てきた小田さんは、再び「市民こそ政治の主体。棄民の政治を根本 的に変える時だ」と訴える。  小田さんらがつくった生活再建援助法案(略称)は六条から成り 、五月末に発表された。法の精神を盛り込んだ「前文」は、「社会 は市民によって構成されている」の一文で始まり、「民主主義・市 民国家である原理に基づく公的援助制度として市民の発議によって 法律が制定された」とある。  条文には、災害の定義や援助の額が示され、阪神大震災にさかの ぼって適用する旨の付則もある。米国の災害救助に詳しい弁護士や 学者のほか、被災市民も参加してまとめられた。  法案は全国会議員と被災地の県知事や市長にあてて送られ、賛否 のアンケート用紙も添えた。十人を超える国会議員から賛同の声が 寄せられ、「あらためて頭をがんとなぐられた思いです。一年半を 過ぎても個人の皆様に何もできないでいることは政治の貧困」と書 かれた手紙もあった。  今月十七日夜には、東京で緊急集会を開催して、市民法案の内容 とアンケート結果を報告する。集会には、法案づくりにかかわった 早川和男・神戸大名誉教授や弁護士の伊賀興一さんらのほか、「被 災市民」に対する「支援市民」の立場から評論家の内橋克人さんも 参加する。集会は午後六時から中野区の中野サンプラザ八階。参加 費千円。問い合わせは「震災被災者を支える東京連絡会」(電話0 三―三八一三―六五八四)へ。

2.<特報・震災復興>公的住宅ローンの利子補給制度を拡大(兵庫県)…07/11

毎日新聞ニュース速報:  阪神大震災で全半壊した持ち家再建の支援策として兵庫県は11日、対象地域を限定 していた住宅金融公庫など公的住宅ローンの利子補給制度を、県内の全被災世帯に拡大 する方針を固めた。今年度内にも実施の意向。全地域で利用可能となり、元の場所での 自宅再建の願いに応えるもので、低家賃の公営賃貸住宅供給の陰で、積み残しとなって いた持ち家再建派に対する支援の第一歩といえる。  利子補給制度は住宅金融公庫、住宅・都市整備公団、年金福祉事業団、県、市など公 的機関から融資を受けて被災者が住宅を再建する際、当初5年間にわたって2・5%分 の利子を県が負担する。財源は阪神・淡路大震災復興基金(6000億円)の運用益( 年間約270億円)を充てる。  しかし、申請できるのは県が指定した被災地のうち、旧市街地を中心とした71カ所 の「面的整備事業等区域」と、市街地周辺のニュータウン地区66カ所の「新市街地等 地域」に住宅を再建するケースに限定。昨年7月の制度創設以来、利用件数は439戸 で、県の見込み62000戸を大きく下回っている。  県都市住宅部は「制度の拡充によって、持ち家再建に道筋をつけることができれば、 住宅復興に弾みがつく」と期待している。  一方、公営住宅入居希望者に対しては、先月、1)公営賃貸住宅の供給戸数を1万1 700戸上積み2)最低家賃が6000円など低家賃−−などの住宅復興プログラムが 発表され、希望者はほぼ入居可能となっている。

3.阪神大震災でCO中毒死事故の遺族らが損害賠償を請求 07/11

朝日新聞ニュース速報:  阪神大震災でガス管が破損して兵庫県洲本市内の一家五人が一酸 化炭素(CO)中毒になり、うち四人が死亡した事故で、遺族らが 十一日、同市内で都市ガスを供給する「洲本瓦斯」(登森豊社長、 洲本市)と同社取締役八人全員を相手取り、総額約四億四千万円の 損害賠償を求める訴訟を神戸地裁に起こした。  訴えたのは、洲本市由良町由良の平野繁美さん(70)ら遺族四人。  訴えなどによると、繁美さんの長男で、建設会社員の照和さん( 当時四六)の一家五人は、洲本市上物部二丁目の木造二階建てアパ ートに居住。昨年一月十七日の地震の揺れで、アパート前の道路の 地下約三十六センチに埋められていた直径約四十九ミリのガス管の ねじ込み式継ぎ手部分からガスが漏れ出て、土中を伝って平野さん 方に流れ込んだ。  翌日、消防士が、一酸化炭素中毒死した照和さんと妻の節子さん (当時四五)、三女で小学四年の則子さん(当時一0)を発見。長 女で中学二年の尚子さん(当時一四)も入院先で約一カ月後に死亡した。  原告側は、「地震でガス漏れ発生が予想されたにもかかわらず、 長時間ガス供給を止めなかった過失がある」などと主張している。  洲本瓦斯は、洲本市内の約三千六百五十世帯に都市ガスを供給。 平野さん一家はプロパンガスを使用していたが、付近の住民もガス 管の埋設を知らなかったという。  洲本瓦斯は、二00一―二00三年ごろをめどにCOを含まない 天然ガスへ切り替える方針を震災前から決めていた。  洲本瓦斯の菅(すが)卓三・営業課長の話 当社のガスでお亡く なりになり道義的な責任は感じている。和解の方向で話を進めてい たのだが、折り合いがつかず残念な結果だ。天然ガスへの切り替え は経費の点からすぐに実現は難しい。

4.神戸と連携強める奥尻住民 火災保険金訴訟の原告団 07/12

共同通信ニュース速報:  三年前の北海道南西沖地震後の火災で住宅を焼失し、火災保険金 請求訴訟を起こした北海道・奥尻島青苗地区の住民が、阪神大震災 で同様の訴訟を進める神戸市民と連携を強めている。「日本の次の 被災地のためにも負けられない」。多くの借金を抱える中、裁判に 込めた思いは共通だ。損害保険会社などを相手に争っている奥尻の「火災保険を請求す る会」(高杉鶴男会長)は、阪神大震災直後から支援の募金活動中 。提訴した神戸市の「魚崎北町復興委員会」(新戸建男委員長)な どとの交流が始まり、相互に訪問している。  神戸側の新戸委員長は「先行して頑張っている奥尻の方々の存在 は大きな励み」とエールを送る。  地震などによる家屋損害の場合、火災保険だけでなく地震保険に も加入していないと火災保険金は支払われない。  奥尻島青苗地区の武田勝雄さん(74)がこのことを知ったのは 被災後だった。「そんな説明は一切聞いていない。あの時の怒りが 自分を法廷に向かわせた」と、憤りを隠さない。  「消費者にとって不利な約款を一言も説明しないのは問題」と奥 尻弁護団の村松弘康弁護士。神戸の弁護団とも意見交換を重ねてい る。武田さんは「地震列島の日本はどこでも災害が起こり得る。神戸 はもちろん、次の被災地のためにも裁判は負けられない」と力を込 めた。

5.被災地向けに2千715億円貸し出し−日銀 07/12

時事通信ニュース速報:  日銀は十二日、阪神大震災の被災地に営業拠点を持つ金融機関向けの「復興支援貸 し出し」として、二千七百十五億円を同日実行したと発表した。業態別の内訳は、地 方銀行二百六十五億円、第二地方銀行千二十億円、信用金庫九百九十億円、信用組合 三百二十億円、その他百二十億円。  期間一年の復興支援貸し出しは、昨年七月に実施された。日銀は先に、金融機関側 の要望などを踏まえて再実施することを決め、募集していた。

6.「阪神大震災から一年半」質問と回答 07/13

朝日新聞ニュース速報:  (数字は%。カッコ内はいずれも95年6月調査)  ◆あなたは、阪神大震災のような、大地震が自分の住んでいる所 で起きる、という不安を感じていますか。特に感じていませんか。
 不安を感じている(64)65
 感じていない  (33)33
 その他・答えない(3)2
 ◆仮に、あなたの経済的負担が増えても、国や自治体などに、も っと地震対策に力を入れてほしいと思いますか。そうは思いません か。
 力を入れてほしい(72)76
 そうは思わない (21)19
 その他・答えない(7)5
 ◆阪神大震災では、被災者の生活再建を国が支援するよう、地元 から要望が出ています。一方、政府は「震災に国の責任はなく、個 人補償はできない」との立場です。あなたは、今回のような大震災 の場合、個人に対して国が何らかの補償をすべきだと思いますか。 そうは思いませんか。

 補償をすべきだ    85
 そうは思わない    9
 その他・答えない   6

7.仮設の独居死は83人、大震災から1年半 07/15

朝日新聞ニュース速報:  阪神大震災から約一年半の間に、兵庫県内の仮設住宅でだれにも 気づかれずに死亡した独り暮らしの人が八十三人にのぼることが、 十五日までの兵庫県警のまとめで分かった。男性の「独居死」が女 性の二倍近くあり、働きざかりの五、六十代が半数以上を占めていた。  県警によると、死因は病死が七十七人、事故死が三人、自殺が三 人。男性の五十五人に対し、女性は二十八人だった。年齢別(カッ コ内は男性)では三十代が二人(一人)、四十代が八人(七人)、 五十代が二十人(十七人)、六十代が二十八人(二十一人)、七十 代が十三人(七人)、八十代が十人(二人)、九十代が二人(ゼロ)。  仮設住宅の独居死を調べたことがある兵庫県社会保障推進協議会 の角屋洋光事務局次長は「働き盛りの男性が多いのは、社会の支え の世代なのに震災で仕事や家を失い、心に大きなダメージを負った ためではないか。女性に比べ新たな人間関係をつくるのが苦手なの も輪をかけている」と話している。  兵庫県によると、県内では仮設住宅四万七百四十七戸に約七万四 千人が暮らしている。

8.兵庫県外にいる被災者いまも十二万人 07/16

朝日新聞ニュース速報:  阪神大震災後、兵庫県内の被災地から県外に避難、移住したまま の被災者が五万世帯前後、約十二万人にのぼることが兵庫県の人口 推計調査や電気の供給状況からわかった。震災前の被災地人口の三 %以上が流出したことになり、山口市や千葉県浦安市の人口規模に 匹敵する。十七日で震災一年半を迎えるが、県外被災者の実態は行 政側もよく把握できていない。被災者向け公営住宅の入居や義援金 の再配分などで、県内被災者との格差はないが、情報入手が難しく 、ボランティアの支援も受けにくい。兵庫県などは「仮設住宅の解 消」を念頭に置いた住宅供給プログラムをまとめたが、県外から「 元の地」に戻ろうとする被災者の住宅確保の問題も出てきそうだ。  兵庫県の人口推計調査によると、一月一日現在の県人口は五百四 十万三千人で、地震直前の昨年一月一日から十二万三千人減った。 昨年十月の国勢調査をもとに、住民票や外国人登録の増減から推計した。  また、災害救助法の適用を受けた十市十町では十四万八千人の減 少で、県全体の減少数との差二万五千人は被災地以外の県内に移動 したとみられる。県全体の人口は、震災前に年間三万人前後の増加 傾向にあったことから、兵庫県統計課は「減少は被災者の県外流出 が主な原因」とみる。  関西電力(本社・大阪市)によると、神戸支店管内の阪神地区( 神戸市を含む)と淡路島、丹波地区(被災地外)で電気を供給して いる一般家庭は、震災時点で百五十一万五千世帯だったが、震災後 の昨年四月には百三十九万四千世帯に落ち込んだ。今年五月末には 百四十六万世帯にまで回復したものの、震災前より五万五千世帯少 ない。

9. 観光客戻る神戸の街 経済効果ではいまひとつ 震災から1年 07/16

共同通信ニュース速報:  阪神大震災で打撃を受けた神戸市に観光客が戻りつつある。震災 から一年半、にぎわいと明るさは取り戻したが、経済への波及効果 は周辺の復旧・整備にかかっている。  若い女性に人気の観光スポット、北野地区の異人館街。震災で破 損した二十四館中十九館が復旧し、土、日曜日は震災前と同様に観 光客でにぎわうようになった。  市営の「風見鶏の館」は休館・修復中だが、「せっかく来てもら っている以上、せめて写真だけでも」(市教育委員会)と、屋外に 横二十メートル、高さ十二・六メートルの実物大写真パネルを設置 した。人目を引く大きさで、韓国から来た女子大生グループは「残 念だけど素晴らしさはこれでも分かる」と盛んに記念撮影。
▽ごみの増加も光明に  地元住民でつくる「北野・山本地区をまもり、そだてる会」の浅 木隆子会長は「最近ごみが増えている。観光客が戻ってきた証拠。 観光客を迷惑がる住民もいるが、観光復興は大切」と話す。 北野地区の年間観光客数は一九九四年が百六十六万人だったが、 昨年は九四年比四四%にまで落ち込んだ。今年に入り徐々に回復し 、六割以上で推移。ゴールデンウイーク中は九四年同期比で八五% と好調だった。市内周遊の小型観光バス「シティー・ループ」の利 用率も回復基調だ。
▽起爆剤はやはり観光  神戸にとって観光産業の比重は極めて大きい。九三年調査では、 全産業に占める比重は事業者数の三割弱、域内総生産の一割を占め ていた。兵庫県などでつくる阪神・淡路産業復興推進機構は「観光 産業の回復は、神戸経済の復興につながる」と観光客の誘致に力を 入れる。 兵庫県の最近の調査では、神戸市内主要ホテルの七月の予約は四 六%埋まっている。最終実績は九四年同月実績の六○・五%に近づ く見通しで、震災直後の九五年同月実績三五・六%を大きく上回る。  集客にはイベントが欠かせない。地元経済界などが音頭を取って 「神戸まつり」の日程を五月から七月に変更した。伝統ある京都・ 祇園祭などと連動させPR作戦を展開中だ。十二月には、昨年大好 評だった旧居留地一帯での電飾ストリート「神戸ルミナリエ」を再 び催す。
▽伴わぬ周辺整備  集客の伸びの割には、経済効果はいまひとつ。北野地区の土産物 店は「道路の渋滞、駐車場不足で車や観光バスが長時間駐車できな い。ゆっくり買い物する時間がないから、店の前を客は素通りする ので震災前の二割程度の売り上げにすぎない」と落胆。飲食店でも 同傾向という。 から」と神戸商工会議所の西川勝実企画部長。  関係者は九月末の阪神高速道路神戸線の全通が心待ちだ。市の外 郭団体、神戸国際観光協会は「高速道路さえ完全復旧すれば、十月 以降は団体客が増えてくるはず」と秋以降の伸びに期待をかける。

10.「復興からほど遠い」まちづくり支援の最前線 07/16

共同通信ニュース速報:  被災地は再生へと向かっているのか―。阪神大震災から一年半、 兵庫県は災害公営住宅などの供給計画を打ち出し「復旧から復興へ 」と意気込む。だが、まちづくり支援や仮設住宅ケアに取り組む最 前線からは「現状は復興からほど遠い」との声も上がっている。   「復興が始まったなんてとんでもない」。JR新長田駅の南側の 焼け跡で、プレハブのそば店を営む中村専一さん(56)は反発す る。六月初旬、地元で再建した十軒の商店で「新長田復興通商店街」 を結成。それまでも避難所の自治会長などを務め、先頭に立って被 災者を引っ張って来た。しかし、再開発事業が進んでいないことや再建資金の不足によっ て町に人は戻っていない。「商店街の名は復興が始まることを願っ て付けたが、私にも資金はなく、再開発後の本格再建は無理」と話 す。「復旧すらもこれから」。七割の住宅が全壊した神戸市東灘区の 住吉第一地区(震災前約一千百世帯)で、まちづくりを支援する重 村力・神戸大教授(都市計画)も厳しい見方だ。同地区で住まい再建に こぎ着けたのは三割程度で、六月下旬によ うやくまちづくり協議会が結成されたばかり。「手続きを踏まない と良い街はできないと気付いたところ。その先はまだ見えていない 」と言う。神戸市西区の仮設住宅でボランティアを続ける看護婦黒田裕子さ ん(48)は住環境が厳しくなる夏を前に、孤独死の続発を懸念。 「公営住宅への移転が済んでも、お年寄りを支え続けないと」と在 宅福祉の充実を求めている。

11.元の地域に戻れないは六割に 07/16

朝日新聞ニュース速報:  阪神大震災で被災し、仮設住宅で生活を続ける人たちの「復興か ら取り残される」という意識は七割を超え、震災前に住んでいた地 域に「戻りたいが戻れない」と考える人も増えて約六割になった。 神戸市内の仮設住宅の入居者千人に対し、朝日新聞社が昨年十二月 に実施した意識調査を踏まえ、うち三百人を六月に追跡調査したと ころ、こうした傾向が浮き彫りになった。不便な暮らしが続く中で 、今後の生活に不安を感じている人も増加している。一方、行政へ の評価は厳しさを増し、震災後の施策に対して「十分だとは思わな い」が八割に達した。 被災者にとっていちばん切実な住宅再建について、震災前に住ん でいた地域に戻るかとの設問に、「戻りたいが戻れない」が半年前 の前回調査より一二ポイント増えて五九%。逆に「住宅が復旧しだ い戻る」は一二ポイント減って三0%。戻れない理由は「家主・地 主と意見が合わない」(三二%)や「住宅再建資金の調達先がない 」(二六%)などが目立った。 今後の住まいでは、「公営の賃貸 住宅に入りたい」が八ポイント 増えて六六%と高く、「自宅を再建して戻る」は二0%、「一戸建 て住宅を買う」「分譲マンションを買う」が計三%など。「どうす ればよいかわからない」も五%あった。  復興や再建から取り残されていると思うことがあるかという問い には、「いつも思う」が一五ポイントも増えて四三%、「ときどき 思う」三二%。時間の経過とともに置き去りにされたという感覚が 広まっていると見られる。

12.<阪神大震災>発生から1年半 なお解体できない建物141 07/16

毎日新聞ニュース速報:  阪神大震災から1年半になるが、いまだに解体に着手できない被災建物が神戸市内だ けで1413件にのぼることが16日、明らかになった。公費による解体・撤去は期限 が1年間延長され来年3月末までとなったが、先延ばししていた2540件のうち半数 以上が依然、最終決定していない。家主と賃借人の調整が難航している木造アパートな どが大半だが、住民間で合意できないマンションも10件。マンションについて、市は 遅くとも今秋までの決定を求めており、被災住民は焦りを強めている。
 ◇建て替えか補修か◇  半壊した同市東灘区渦森台の「渦ケ森コーポ17号」(5階建て、50戸)は、一部 が南側に傾き、20戸で床のボールが転がる状態。昨年11月に再建委員会を発足した が、今も解体か建て替えかを、議題にすらかけていない。  建て替えの場合、解体費(各戸約200万円)が公費になる半面、1世帯あたり千数 百万円の再建負担が必要。ジャッキアップなどの本格補修でも同500万円の負担。住 民の意見は「現状のまま」「補修」「建て替え」の三つに割れたままだ。  再建委員長の団体役員、藤田佳之さん(58)は「互いに感情論に走らないよう慎重 に進め、決議もしてこなかった」と話すが、10月の総会では決定しなければならない。
 ◇困難な建て替え◇  全壊した直後に建て替えを決議した同市垂水区塩屋町1の「シーサイドヴィラ塩屋」 (8階建て、32戸)。ところが、建築基準法改正(1971年)以前の建物で、再建 すると容積率が従来の半分、現戸数の約4割しか確保できないことが判明し、昨年末に 補修検討に方針転換した。しかし「基礎部分の被害状況によっては、解体せざるをえな い可能性も残っている」という。  建て替えのための新たなローンが組めないお年寄りらに、補償金を支払うことで一度 は解体合意したが、残る世帯の分担金をめぐり、折り合いがつかなくなったマンション も。建て替え希望の1人は「新たに1000万円前後のローンを組むうえ、高額な立ち 退き料まで負担できない。行政の公的補助が欲しい」と訴えた。
 ◇木造アパート◇  未解体の大半を占める木造アパートでは、「再建後の家賃上昇」「工事期間中の移転 を嫌い補修要求」などで家主と借家人の権利調整が難航。借家人が店舗の場合、立地条 件が影響するため移転しにくく、もめるケースが多い。  長屋式住宅は「住民同士の解体合意が出来ない」「道路から奥のため、隣家と折り合 わず工事車両が入れない」などのケースも。さらには、所有者が高齢化し、建て替えや 補修資金がないケースも多いのが実情で、多種多様な復興への障壁が浮き彫りにされて いる。

13.<阪神大震災>発生から1年半 兵庫県が住宅対策決める 07/16  

毎日新聞ニュース速報:  兵庫県は16日、仮設住宅以外の被災者への支援策として、住宅再建に対する助成の 拡充や民間賃貸住宅入居者への家賃補助などを実施する方針を固めた。財源として震災 復興事業のための「阪神・淡路大震災復興基金」(6000億円)の運用益を充てる。 公的住宅に入居する被災者に対しては、既に家賃補助を決定しているが、それ以外の被 災者対策としては初の総合的支援策になる。震災から1年半。最大の課題であった住宅 対策がほぼ出そろい、今後、被災者に根強い要望のある個人補償について、国がどう対 応していくかが問われる。(14、15面に特集、8、〇面に関連記事)  復興基金は昨年4月、県と神戸市が地方債で調達して財団法人を設立。運用益は年額 約270億円で、復興関連61事業の助成に充てているが、今回、事業枠の拡大などで 仮設住宅以外の被災者に対応することなった。  新たに設けられるのは、1)民間賃貸住宅を経営する家主への補助制度2)住宅再建 でダブルローンを組んだ被災者への助成制度の拡充3)公的ローンの利子補給制度の拡 充−−の3点。  助成制度はダブルローンを組んで、住宅再建する被災者に200万円を上限に助成す る。これまでは住宅金融公庫など融資審査が厳しい公的融資制度の利用者に限られてお り、実質利用はわずかに122件。  しかし、被災者の多くが民間住宅ローンを利用しているため、今回助成対象に民間金 融機関を加えることを決めた。  家主への補助制度は、民間賃貸住宅入居者への支援策。月額家賃6万円以上の賃貸住 宅に3万円を限度に補助。毎年、段階的に補助額を縮小しながら3〜5年にわたって家 主を支援することで、家賃の引き下げを図る。  6万円以下の家賃に対しても1万5000円を限度とし、年ごとに補助額を引き下げ る。住宅再建助成と家賃補助の対象者については、収入上限などの資格の細部について さらに検討を進めている。  公的ローンの利子補給制度は、5年間にわたって2・5%を行政が肩代わりするもの だが、これまで限定されていた対象地域(旧市街地71カ所と市街地周辺のニュータウ ン地区66カ所)を、今回、兵庫県内の被災地全域に拡大する。  仮設住宅から公営住宅などに入居する被災者については、最低家賃6000円など低 所得者層への支援を決めたが、今回は、こうした対策から漏れていた中堅サラリーマン 層や個人事業主らの救済のため兵庫県や国、与党が検討を進めていた。  県は「中堅サラリーマン層や個人事業主らを対象にした住宅再建支援策は、これまで 十分とはいえなかった。事業の見直しや整理などで600億円から700億円の余裕が 出ることが分かり、これを住宅再建の支援策拡大に利用する」としている。

14. 阪神大震災から1年半 07/17

朝日新聞ニュース速報:  六千三百人を超える犠牲者を出した阪神大震災は十七日、発生か ら一年半を迎える。被災地ではこの日、「神戸まつり」が二年ぶり に復活する。しかし、神戸市内では旧避難所や待機所二十三カ所に まだ三百六十四人(十六日現在)が暮らし、神戸市内を中心とした 仮設住宅では約四万二千五百世帯(一日現在、大阪府内を含む)が 生活を続けている。震災の傷跡はなお深く残っている。  兵庫県などは低家賃の災害復興公営住宅供給プログラムを策定し 、今月末から募集を始める。兵庫県によると、この公営住宅や公団 ・公社住宅など公的住宅八万五百戸のうち、七五・七%は用地など の取得を終え、五割近くは着工した。また、被災地での民間住宅の 新設住宅着工戸数(一九九五年二月―九六年五月)は、十万六千五 百六十八戸に上っている。  震災で橋脚が倒壊するなどした阪神間の大動脈、阪神高速道路神 戸線は、不通区間のうち「京橋―柳原」間(三・六キロ)が十七日 に復旧する。八月中に「深江―摩耶」間と「柳原―月見山」間の計 十一・六キロも復旧し、九月末に全面開通する。  一方、神戸港は計百八十六バースのうち九十三バースが復旧し、 今年度末には全面復旧する見通し。しかし取り扱い貨物量は依然、 震災前の七六%程度(四月分)にとどまっている。  震災死者数は六千三百八人で、うち兵庫県内が六千二百七十九人 。しかし、兵庫県内の市町ではその後も震災関連死の審査が続いて おり、県は改めて死者数 を調査し、見直すことにしている。  十七日夕には震災で昨年は中止された「神戸まつり」が開幕し、 二十一日まで神戸市内で開かれる。十七日は神戸市中央区の県公館 で被災地に緑を取り戻す運動を広げようと、貝原俊民知事らが出席 して「ひょうごグリーンネットワーク」のフォーラムも開かれる。

15.仮設住宅の死141人に…阪神大震災 07/17

読売新聞ニュース速報:  阪神大震災から十七日で一年半を迎えたが、震災後、神戸市管理の仮設住宅に入居し てから亡くなった被災者の「仮設死」が少なくとも百四十一人に上っていることが、同 日までの同市の調べでに明らかになった。死亡による退去や名義人書き換えのため家族 などから届けのあった世帯主分を集計したもので、このほか、届けがななかったケース も多いとみられる。仮設での死亡実態の把握は兵庫県警の調査による「孤独死」の八十 三人だけで、これ以外を含めた死者数が判明したのは初めてで、改めて震災の過酷な実 態が浮き彫りになった。  仮設住宅は神戸市、大阪府などに約四万世帯あり、今も約五万四千人が生活している。  市生活再建本部によると、五月末までに世帯主が死亡して仮設住宅の契約名義人を変 更したケースが七十二件、名義人死亡により退去したケースが六十九件あり、この結果 、計百四十一人の死亡がわかった。  市は入居時の案内で出産、結婚、死亡など世帯の人数に変化があった時に届け出るよ う要請しているが、義務ではないこともあり、実数は今回の届け出のまとめを上回ると みられる。 神戸・ポートアイランド(中央区)の仮設住宅に住み、昨年十月に死亡した独居女性 (73)の場合、脳こうそくを起こしてから食事をほとんどしなくなり、入院、数日後 に死亡した。この場合、県警への届けがなく、「孤独死」に認定されないが、高齢者が 多い仮設の入居者実態からみて、こうした「仮設死」が広がっているとみられる。

16.<特報・大震災>マンション倒壊で遺族が所有者ら提訴 07/17

毎日新聞ニュース速報:  阪神大震災で倒壊したマンションで死亡した若い夫婦ら4人の両親ら計7人が、「不 良施工の建物を放置し、構造を偽って賃貸していたのが原因」としてマンション所有者 と仲介した不動産会社を相手取り、総額約3億円の損害賠償を求める訴えを近く神戸地 裁に起こす。17日で震災から1年半。マンション倒壊による犠牲者の遺族による集団 提訴は初めて。震災による多くの建物倒壊の一因として手抜き工事が指摘されており、 これを放置していた所有者らの責任を問う初めての訴訟となる。  訴えるのは、死亡した会社員夫婦(当時共に24歳)と美容師の女性(同30歳)、 会社員の女性(同22歳)の両親ら計7人。マンション(神戸市東灘区住吉宮町)は1 964年建築で、3階建て、延べ770平方m。約30世帯が入居し、震災で1階部分 が崩れ、1階に入居の4人が圧死した。  訴状によると、入居時の契約書は「鉄筋コンクリート造」だったが、遺族が調べたと ころ、1)壁はコンクリートブロックを積み上げただけで、鉄筋はほとんど挿入されて いない2)鉄骨柱は通常の半分ほどの太さで、斜材や横材がない3)荷重を柱に伝える 大梁、中梁がない−−などの違法建築物と分かった。  原告側は「周囲の古い木造住宅は無事だった。施工不良の建物を構造を偽って賃貸し ており、震度7でも不可抗力とは言えない」と提訴を決めた。これに対し、所有者は「 何度も転売されており、構造まで知らなかった。構造を偽ったのは仲介した不動産会社 」とし、不動産会社は「現時点ではコメントできない」としている。  震災で全半壊した建物は神戸市内だけで約12万3000棟。県内死者の死因の約9 割は圧死とみられているが、日本建築学会は溶接不良や強度の低いボルトを使用するな どの手抜き工事が多数見つかったと報告。しかし、中高層建物の倒壊で死亡した遺族に よる損害賠償請求訴訟は、手抜きの立証が難しいうえ、建物自体が撤去されているなど から、これまでわずか2件。  建築問題に詳しい山崎寛・関西学院大教授(民法)の話 手抜き工事が判明しても、 「震度7でなくとも倒壊した」との立証が必要で、提訴をためらうケースが多い。被害 が大きくなる建物の瑕疵(かし)や管理責任を問うためには、建物のPL法(製造物責 任法)といった特別法が必要だ。

17.天声人語 07/17

朝日新聞ニュース速報:  〈戦時中生きこし人は仮設なる狭きに物を大切に置き〉。阪神・ 淡路大震災から一年半たつ。十七日朝刊の特集(一部地域)に、神 戸市東灘区・足立伴子さんの歌が掲載されていた。まことに戦禍に 匹敵する体験だった。きのう、神戸の最高気温は三一・七度。本格 的な夏を迎え、仮設住宅での生活は、いっそう大変になる▼三百人 の仮設住宅入居者を対象にした小社のアンケート結果を読んだ。半 年前の調査とくらべ、「日々の生活に満足感や充実感を感じている 」人は、さらに減った。そうだろう。そうに違いない。「震災後の 生活はそれ以前より苦しくなった」人が八割近くにも達する現状な のである▼「最近喜べたことがない」人が、やはり八割弱にも及ぶ 。「何も楽しみがない」人も七割を上回る。そういう中で、人びと はわずかに、日常の何げないことがらに喜び、楽しみを見いだして いるようだ。たとえば、花や野菜づくり、散歩、近所の人とのおし ゃべり、知らない人との出会い、新しくできた友だち▼関西学院大 学の藤原武弘教授(社会心理学)は今年初め、芦屋市に住む成人男 女約千人に「大震災で失ったあなたの大切なものは何でしょう」と 尋ねた。「もの」は、この場合「物質」に限る。回答で抜きんでて 多かったのは、茶わん、湯のみなどの「食器」だった▼それも、「 なくて不便だから」といった理由は、ほとんどなかった。「思い出 がある」「いつも使っていたから」などと答えた人が目立ったそう だ。二番目に挙げられたのは「家具」、ついで「家のすべて」。震 災には関係なしに「大切な物」を聞いた別の調査では、対照的に「 車」「電化製品」が一、二位を占めた▼物質的な豊かさもさること ながら、ふだんの生活のささやかな幸せに価値を認め、大切にする 。二つの調査から、そうした心の動きが見てとれる。

18.被災者支援の立法化を(阪神復興) 07/17

朝日新聞ニュース速報:  阪神大震災から一年半。被災者の生活再建の足取りは依然、遅々 としているが、いくつか重要な変化に注目したい。  被災者が被災地の外に向かって、積極的に発言し行動するように なった。窮状を訴えるだけでなく、復興のありかたを基本から問い 直そうとする動きだ。 西宮在住の作家、小田実さんらが東京での街頭演説や市民集会で 訴えたのは、被災者の生活再建には本格的な公的支援が欠かせない ということである。政府の姿勢に疑問を投げかけ、市民の手になる 法案をもとに世論を盛り上げる方針だ。  国会議員らに救済立法を要請してきた「阪神生活再建の会」は今 月下旬、地元で大規模な市民集会を開く。政府にどこまで支援を求 めるべきなのか、被災者として改めて考える場にしたいという。  兵庫県も、住宅再建のための国民的な保障制度を求めて、全国的 な署名活動を始める。日弁連や日生協、全労済、連合などと連携し ての行動だ。陳情に走りがちだった地元自治体の反省が読み取れる。  政府にも、変化のきざしが感じられる。先月、地元自治体の手で まとめられた低家賃の災害復興公営住宅供給プログラムによると、 建設戸数は約一万二千戸増やして三万八千六百戸とし、家賃も最低 五、六千円台にまで下げることになった。  政府が自治体に、全面的な財政支援を約束した結果である。家賃 補助に必要な費用は、五年間で五百億円程度にすぎない。被災者の 心情と実情に合った復興策が、いかに被災者を元気づけるかがわかる。  政府は「自然災害だから個人補償はしない」といってきた。「補 償」かどうかは別にして、大幅な家賃補助は実質的な個人救済に踏 み込んだものだ。自力で立ち上がれない被災者に対して、それにふ さわしい公的な援助は当然である。さらに積極的な取り組みを期待 したい。  気になるのは政党の動きだ。被災者の生活再建を目的に、法案と して国会に提出されたのは廃案となった新進党の地震保険法案だけ である。各政党は早急に具体的な方策を煮詰めた上で持ち寄り、で きれば超党派の議員立法を練り上げてほしい。  ことは急がなければならない。次の国会で成立させる意気込みを 期待したい。その際、国民の互助による地震共済保険や、公的資金 を核とする災害共済基金などの構想と合わせ、被災者への補償の可 能性をぎりぎりまで追求してもらいたい。  最近の朝日新聞の世論調査では、全国の八五%の人たちが、政府 は個人補償すべきだとしている。被災者の思いと変わらない数字だ 。公的支援は、もはや国民的なコンセンサスといえる。

19. 自然災害での住宅復興の制度確立求める 07/19

朝日新聞ニュース速報:  阪神大震災の被災者も含め震災や風水害など自然災害で被災した 人の住宅再建助成制度の確立を目指し、全労済協会や兵庫県、日本 生協連など六団体は十九日、「自然災害に対する国民保障制度を求 める国民会議」を発足させた。八月末までに都道府県ごとの県民会 議を設け、次期国会での制度制定を目標に活動を始める。  国民会議は、阪神大震災を教訓に、兵庫県や日弁連、全労済協会 が個別に取り組んできた住宅再建助成のための共済、基金制度の制 定を求める動きを統合するためにつくられた組織。代表世話人の一 人、山岸章・全労済協会理事長は会見で「国や地方公共団体、国民 の公平で納得できる負担で、阪神大震災の被災者も含め、住宅と家 財の損害への救済制度制定を求めていく」との方針を示した。  東京都渋谷区にある全労済協会内に本部を置き、当面は県民会議 などを通じて二千五百万個人、二万団体の署名を集めたり、シンポ ジウムを開催したりして世論づくりをし、政府や国会に、制度制定 に向けた審議会設置を求めるという。  代表世話人でもある貝原俊民・兵庫県知事は「震災後、資金的な 問題などから高齢者や低所得者を中心に住宅の自力再建が進んでい ない。地震列島の日本で、この問題の解決には、国民全体の共済制 度をつくるしかない」と話している。

20.「再生に向けて」9割が建て替え進まず 解体の分譲マンション07/19

共同通信ニュース速報:  阪神大震災で被災し解体された分譲マンションを持つ百四団地の うち、六月末現在で、約九割の九十六団地が再建に至っておらず、 工事に着手したのはわずか八団地にとどまっていることが十九日、 兵庫県都市住宅部の集計で分かった。  当初の公費解体の期限は今年三月。このため所有者全員の合意が 得られ、急いで解体したものの、その後の再建については住民の合 意形成が難航しているのが原因という。  同部によると、震災でマンションが全半壊した団地は、百七十二 団地(約一万二千戸)。建て替えが必要な百二十三団地のうち、百 四団地で解体が実施されたが、その後、区分所有法で必要な住民合 意が得られ、建て替え工事にこぎつけたのは八団地だけ。十九団地 は解体にさえ至っていない。  補修工事で済むマンションは四十九団地で、すべて工事着手か完 了している。  住宅部は「公費による解体が先行し、建て替え決議で足踏みして いる団地が多い。今春からは決議が増え始めており、今後は再建が 進むと思う」としている。

21. <被災者>大災害の救済制度創設に向け「国民会議」発足 07/19

毎日新聞ニュース速報:  大災害の被災者救済制度創設に向け、「自然災害に対する国民的保障制度を求める国 民会議」が19日、発足した。兵庫県、神戸市、連合、全国労働者福祉・共済協会(全 労済協会)、日本生活協同組合連合会(生協連)などが参画。8月末までに全国の都道 府県に県民会議を設置し、2500万人を目標に署名活動を展開する。国に対し首相直 属の審議会設置も求める。  代表世話人は貝原俊民・兵庫県知事、笹山幸俊・神戸市長、芦田甚之助・連合会長、 山岸章・全労済協会理事長、亀井正夫・社会経済生産性本部会長、竹本成徳・生協連会 長理事、女優の岸ユキさん、タレントのアグネス・チャンさんの8人。  被災者救済制度の内容を巡っては、兵庫県と日弁連は共済制度案▽東海地震を警戒す る静岡県と全労済協会は基金制度 案を提唱。連立与党「日本を地震から守る国会議員の 会」も法案化を進め、新進党、市民リーグ・民改連は「住宅地震災害保険法」など2法 案を衆院に提出(通常国会で廃案)するなど、さまざまな案が出ている。  運動は、次期通常国会での立法化に向けて展開。1)給付対象は住宅と家財2)財源 確保は、国、地方公共団体、国民が納得して公平に分担できるシステム3)阪神大震災 の被災者にも何らかの救済措置を適用できるようにする−−などを要求。有識者による 審議会が設置されれば、新たな統一案を策定するよう求める。  全労済協会の山岸理事長は「審議会は法的根拠があり、権威あるものを目指す。各案 の目的は同じ。合意形成は可能だ」と話している。

22.賃貸契約解除や老朽住宅除去を命令 07/23

時事通信ニュース速報: =密集地再生へ自治体に強権−建設省が新法=
 東京、大阪、愛知など三大都市圏の市街地を中心に点在する住宅密集地は老朽化が 進み、火災時の延焼や地震による倒壊の危険性が高く、阪神大震災では神戸市の住宅 密集地で大きな被害が出た。耐火・耐震建築物への建て替えが急がれているが、賃貸 住宅の入居者や家主・地主の合意を得るのが難しく進んでいないのが現状だ。

23.兵庫県南部地震災害義援金の第3次配分を発表 07/23

共同通信ニュース速報:  兵庫県南部地震災害義援金募集委員会は二十三日、住宅の全半壊 世帯のうち、主な生計維持者の昨年の総所得額が六百九十万円以下 の世帯に対し、九月上旬から一律十万円を支給すると発表した。 震災後、三回目の配分で、県の試算では支給総額は約三百九十五 億円、約三十九万五千世帯が対象。六月末現在、同委員会に寄せられた義援金は約千七百六十八億円 で、これまで約千三百三十七億円(見込みを含む)が配分済み。今 回分を合わせると千七百三十二億円の配分が決まったことになる。

24.阪神大震災でマンションの8割が補修 07/23

読売新聞ニュース速報:  阪神大震災で損壊した分譲マンションのうち、「建て替え」、または「補修」を実行 したり、決議したマンションが全体の八割を超えていることが二十三日、民間不動産情 報会社の東京カンテイの調査で分かった。  調査は、大震災で被災した阪神地区の分譲マンション五百四十四棟を対象に、今年四 、五月に行われた。  このうち、「建て替えを実行、または決議」したマンションは全体の一〇・八%に当 たる五十九棟、「補修を実行、または決議」したのは七二・六%の三百九十五棟で、全 体的には順調に復旧が進んでいる。  しかし、一方で、方策を「協議中」と回答した所が三十七棟、「不明」とした所が四 十六棟もあった。このうち、約二十棟程度で、話し合いが難航していると東京カンテイ では見ており、マンションの建て替えや補修の実行の難しさが浮き彫りになっている。  調整難航の理由は、金銭面での負担の問題や権利調整などが多く、「住民の間で建て 替えか補修かを巡って対立し、険悪な状況となっているケースも見られる」(東京カン テイ)など、まったく復旧のめどがたっていないケースもあった。  一方、被災度別では、大破(致命的な被害を受け建物として機能しない状況)したマ ンション(有効サンプル六十七棟)のうち、五七%の三十八棟が建て替えとなったもの の、補修で対応したものも一五%の十棟に及んだ。

25.マンション、8割が復旧メド 07/23

朝日新聞ニュース速報:  不動産情報サービスの東京カンテイ(本社・東京)は二十三日、 阪神大震災で被災した五百四十四棟の分譲マンションのうち、四百 五十四棟(八三・五%)で建て替えや補修などの復旧の方針が決ま っていると発表した。一方で、復旧方針が不明もしくは協議中のマ ンションが八十三棟(一五・三%)あり、このうちの二十棟前後で は補修か建て替えか方向性を決めかねているとみられるという。  四月から五月にかけ、現地調査や被災マンションの再建組合から の聞き取りなどによって調べた。区分所有法に基づく建て替え決議 が済んでいるのは五十九棟、補修の方針を決めたのが三百九十五棟 あった。  被害程度別にみると、同社が大破と判定した八十三棟では、三十 八棟が建て替え、十棟が補修、十五棟が協議中、十六棟が不明など となっている。中破の百八棟では、建て替えが十二棟、補修が六十 九棟、協議中が十四棟など。小破と判定されたマンションでも、建 て替えを決めたのが九棟あった。  復旧の方針が決まったマンションの割合を地域別にみると、神戸 市が三百十棟のうち二百六十九棟(八六・八%)、西宮市が百四棟 のうち八一棟(七七・九%)、芦屋市が七十棟のうち四九棟(七0 %)となっている。  復旧方針を協議中のマンションは三十七棟あり、うち十棟前後は 補修か建て替えかの方向が定まっておらず、復旧状況が不明だった 四十六棟の中でも、同数程度がやはり方針が決まっていないとみら れるという。

26.<阪神大震災>兵庫県が一律10万円支給−−被災者に所得制 07/23

毎日新聞ニュース速報:  「兵庫県南部地震災害義援金募集委員会」(会長、赤松達夫・県福祉部長)は23日 、自宅や借家が全半壊(焼)した年間所得690万円以下の世帯に対して一律10万円 の義援金を支給する、と発表した。第3次配分となる。支給世帯数は約39万5000 世帯、支給総額約395億円。申請は9月上旬から兵庫県内10市10町、大阪府内5 市で受け付ける。  兵庫、大阪両府県の全半壊(焼)世帯は計約46万5000。うち約85%の世帯が 、年収基準を満たすとみられる。基準となる年収は、世帯内で一番所得が多い人の額。 同委員会内で、「全世帯への支給」を主張する意見があったが、「経済的弱者への配慮 が必要」と判断した。  義援金は先月末の集計で、1768億4200万円。第1次配分で、死亡者・行方不 明者の遺族らや全半壊(焼)世帯への見舞金など計456億8000万円▽第2次配分 で、重症者への見舞金や住宅助成など計1132億8000万円などを決めていた。  しかし、住宅助成の利用が当初予想の3分の1にとどまり、配分予定額(939億8 000万円)を大幅に下回った。このため、未消化となる住宅助成約402億円と未配 分だった約28億円の計約430億円を今回の配分の原資に充てる。  問い合わせは、被災時に居住していた市町へ。

27. 国道43号の規制全面解除へ 兵庫県警が8月10日 07/24

共同通信ニュース速報:  兵庫県警は二十四日、阪神大震災の影響で、一般車両の通行を制 限していた国道43号の鳴尾町―岩屋中町間(約十五キロ)と名神 高速道路の尼崎―西宮間(七・二キロ)について、八月十日から交 通規制を全面解除すると発表した。同日の阪神高速神戸線深江―柳 原間の開通に合わせたもので、これで震災による交通規制はなくな る。阪神間を結ぶ大動脈43号は、震災直後から緊急輸送ルートに指 定され一般車両の通行を制限。規制時間、区間ともに次第に緩和さ れたが、現在も鳴尾町(西宮市)―岩屋中町(神戸市灘区)間は午 後七時から翌朝午前六時までしか通行できない。  しかし、周辺の幹線道路の復旧が進み、産業や観光の活性化を図 る必要があることから、規制の解除に踏み切った。  同県警は「43号は最低二車線を確保するが、復旧工事は続いて おり、かなりの渋滞が予想される場所もある。帰省などにはできる だけ電車などの公共交通機関を利用してほしい」としている。

28.被災地の交通規制を全面解除 07/24

朝日新聞ニュース速報:  兵庫県警は二十四日、阪神大震災の被災地で続けていた国道43 号と名神高速道路の交通規制を、八月十日午前零時から全面解除す ると発表した。阪神高速道路神戸線が神戸市内の深江―摩耶間で八 月十日に部分開通することで、道路事情が改善することから解除を 決めた。これで昨年一月十七日の震災以来、一年半余りにわたって 続いてきた交通規制はすべてなくなる。  現在、国道43号の鳴尾町(西宮市)―岩屋中町(神戸市灘区) 間と、名神高速の尼崎―西宮間で、日曜、祝日を除く午前六時から 午後七時まで「復興標章」を持たない一般車両の通行が規制されている。  県警によると、阪神高速道神戸線が全線開通する九月末までは大 阪方面への車が深江出口(神戸市東灘区)に集中し、付近での渋滞 が予想されるという。県警は「規制が解除されても、しばらくは公 共交通機関を利用してほしい」と呼びかけている。

29.被災地の住宅支援策を発表 07/24

朝日新聞ニュース速報:  兵庫県や神戸市など被災自治体は二十四日、阪神大震災で家を失 った被災者に対して、民間賃貸住宅の入居者への家賃軽減制度を創 設するとともに、持ち家再建の支援策を拡充すると発表した。▼月 額三万円を限度にした民間賃貸住宅の家賃補助▼住宅ローンの利子 補給▼高齢者が土地を担保に融資を受けた場合の利子補給制度―― が柱。先に発表した低家賃の災害復興公営住宅の供給と合わせて、 被災者向け住宅支援の内容が出そろった。  民間賃貸に入居している被災者への家賃軽減策は、家賃が六万円 以上の場合は三万円、六万円未満の場合は家賃の二分の一が補助額 になる。ただし一九九八年度以降は減額され、九九年度で打ち切ら れる。家主が各市町に「被災者向け賃貸住宅」として登録すること が必要。市町は審査後、家主と被災者との間で三者契約を結び、家 主に対して助成金を支払う。二万四千六百戸の適用を見込んでいる。  兵庫県内(被災地外を含む)で、持ち家の再建や購入をめざす被 災者の支援策も盛り込まれた。土地区画整理事業などの事業区域で 、住宅金融公庫などの公的融資を受けた場合に利子補給を受けられ る制度はこれまでもあったが、制限が厳しく利用者が限られていた 。事業区域という要件を外し、民間金融機関の住宅ローンも利子補 給の助成対象に加える。  利子補給の利率は融資の種類によって一・六五―三%分で、期間 は五―十年。県によると、たとえば住宅金融公庫から金利三・一五 %、二十年返済で一千万円を借りた場合、利子を含めた返済金額は 約千三百五十万円となるが、二・五%の利子補給分約百十三万円の 支援を受けられる計算になる。

30.阪神大震災の中小企業特例、1年延長−政府 07/25

時事通信ニュース速報:  政府は二十五日の事務次官会議で、阪神大震災の被災地に適用している「激甚災害 の指定と適用措置に関する政令」を改正し、七月末で期限切れとなる中小企業信用保 険法に基づく災害関係保証と商工中金による被災中小企業者向け事業再建資金の低利 融資の両特例適用期限を一年間延長することを決めた。二十六日の閣議で正式決定し 、三十一日から施行する。

31.金融支援措置を延長  阪神大震災雲仙・普賢岳の噴火被害 07/25

共同通信ニュース速報:  政府は二十五日の事務次官会議で、今月末で期限切れとなる阪神 大震災、雲仙・普賢岳の噴火で被害に遭った中小企業を対象とする 金融支援措置の延長を決めた。産業基盤の復旧が十分とは言えない 被災地の現状を考慮し、継続が必要と判断した。  延長されるのは、両災害で被害に遭った地区の中小企業者に対す る商工組合中央金庫、国民金融公庫、中小企業金融公庫の低利融資 。阪神大震災関連は一年延長して一九九七年七月末、雲仙・普賢岳 の噴火関連は半年延長し九七年一月末とする。二十六日の閣議で正 式に決める。

32.輸入が震災前の水準に回復 96年上半期の神戸港 07/25

共同通信ニュース速報:  神戸税関は二十五日、一九九六年上半期(一―六月)の神戸港の 輸入総額が一兆円台を回復、阪神大震災前の九四年同期の水準に戻 ったと発表した。輸出総額は八割台半ばにとどまった。 輸入総額は約一兆千五百十億円で九四年同期比○・九%減、輸出 総額は約一兆九千二百六十三億円で同一五・一%減だった。輸入は 欧州連合(EU)諸国からの肉類や一般機械が大きく伸び、東南ア ジアの穀物や中国の果実などの落ち込みを補った。 輸出は主力の機械機器類が半導体、電子部品などの好調で八割台 後半を確保したが、化学製品などが七割台に低迷した。 同税関は「海外移転した生産拠点から機械類の逆輸入や、港湾施 設の復旧で大型船の入港が増えている。輸入の好調傾向は今後も続 くだろう」としている。

33.震災特例期限を1年延長へ 07/25

読売新聞ニュース速報:  政府は二十五日の事務次官会議で、阪神大震災の被災地に適用している「激甚災害の 指定及び適用措置の指定に関する政令」を改正し、七月末で期限切れとなる中小企業信 用保険法に基づく災害関係保証と商工中金による中小企業者に対する事業再建資金の低 利融資の両特例の適用期限を一年間延長することを決めた。二十六日の閣議で正式決定 し、三十一日から施行する。

34.ボランティア休暇制度、来年にも導入 07/26

時事通信ニュース速報: =国家公務員に年間5日以内−人事院=  人事院は二十六日、国家公務員に年間五日以内のボランティア休暇を認める制度を 導入することを決めた。今夏の給与改定勧告に合わせて出される「報告」に盛り込み 、一九九七年のできるだけ早い時期に実施する方針。阪神大震災を契機にボランティ ア機運が高まっている中、民間企業や地方自治体の導入にも弾みが付きそう。  制度の対象となるのは、災害の被災者と障害者、高齢者に対する国内での活動で、 通常の有給休暇以外に、年間五日間以内の休暇が有給で取得できる。活動内容は、救 援物資の運搬や施設での介護など、一般的にボランティアと認識されやすいものを検 討している。  休暇を取得する場合は、職員が自発的に所属官庁の任命権者に申請し承認してもら う。同院は今後、具体的な活動内容や手続きの仕方などを早急に詰める。  阪神大震災では、物資運搬や医療などの分野で多くのボランティアが被災地に集ま り、また、九五年がボランティア元年と呼ばれるなど、ボランティアに対する国民の 認識が高まっている。同院が全国の国家公務員を対象に行ったアンケート調査でも、 ボランティア活動に参加したいとの回答が六割を超えている。

35.<在留許可>阪神大震災で寝込んだ韓国人女性に3年間の特別 07/26

毎日新聞ニュース速報:  大阪入国管理局神戸支局は26日、1994年5月に短期在留資格で来日、そのまま 不法残留していた韓国人女性、梁正仁さん(79)に対し、出入国管理及び難民認定法 に基づく3年間の在留特別許可を出した。病気のため神戸市内に住む長男の会社員、金 城正雄さん(53)を頼りに入国したが、阪神大震災のショックで寝たきりとなってい た。不法残留していた外国人に、3年間の在留特別許可が適用された例は全国初という。  梁さんは韓国・済州島出身。夫は戦前、日本に強制連行され、44年に北海道の炭鉱 で事故のため死亡。一人息子の金城さんが56年に日本に渡ってからは、主に農業で生 計を立てながら、一人暮らしを続けていた。  ところが94年春ごろ、病気で左半身がまひし、1人で生活出来ない状態に。「病気 の母をほっとけない」という金城さんに連れられ、短期在留資格(90日間)で来日。 在留期限の切れた94年8月6日以降も神戸で暮らしていた。  震災がきっかけで寝たきりとなったが、健康保険にも加入できず十分な治療が受けら れないことから、金城さんが福祉事務所職員らに相談。昨年9月に同支局に不法残留の 事実を申告した。  金城さんは「私自身、40年前に韓国から船で密航し、正式に在留を認められるまで 14年かかった。それだけに今回も法を犯した後ろめたさがあり、なかなか届け出られ なかった。願ってもない結果になり、周囲の人々に感謝しています」と喜んでいる。  同支局によると、短期滞在資格で入国した外国人で、結婚などの理由から6カ月〜1 年の在留特別許可が適用された例は昨年だけでも600件を超えるが、最高期限の3年 が許可された例はないという。3年後、許可は更新される見通し。

36.「アジアタウン」建設で震災復興 07/28

時事通信ニュース速報: =定住外国人との共生目指す−神戸=  阪神大震災で大きな被害を受けた神戸市長田区で、街の復興の一環として、アジア の食文化や伝統を生かした「アジアタウン」を建設する構想が住民らの手で進められ ている。運動母体の「神戸アジアタウン推進協議会」(会長・神田裕鷹取教会神父) は二十七、二十八の両日、「くつの街ながた・アジア自由市場」を開催、構想実現へ の第一歩を踏み出した。  長田区は韓国や中国、ベトナムなどアジアを中心に二十八カ国出身の約一万人の外 国人が暮らす関西有数の多国籍街。震災直後から「アジアの人を抜きにして長田の復 興はあり得ない」と考えていた神田会長ら住民有志が、アジアの人々の協力を得て活 気ある下町を再建しようと今年一月に同協議会を発足させた。  同協議会の構想は、二○○一年をめどに、地場産業の靴の工房街やアジアイベント 広場、アジア映画館などを含むリゾート施設「アジアタウン」を建設、長田をアジア 文化の交流拠点として活性化しようというもの。今回のイベントでは、民族音楽のス テージや各国料理、民芸品の出店などの企画で、長田区に根付く多様な文化をアピー ルした。  神田会長は、「震災の時、日本人と外国人が国籍の壁を超えて助け合った経験を生 かし、両者が共生できる街をつくりたい」と独自の復興にかける意気込みを語ってい る。


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