週間でんがなまんがな第34号
(11月9日発行)


孤独死のニュースが続きます。3度目の冬が心配です。
神戸市長選挙は「順当」に現職が再選されました。とは言え、大きな変化が感じられます。   


[記事一覧]
 1.神戸の仮設住宅で76歳の独居男性が死亡 11/08
 2.心のケア必要な子が増加 震災後遺症が深刻化 阪神大震災 11/07
 3. ベトナムから地蔵5000体 震災の遺族に安らぎを 11/07
 4.<神戸市予算>市税収入、大震災前の最高超える見通しに 11/05
 5.5200戸は応募ゼロ 震災被災者向け住宅募集 兵庫県まとめ 11/05
 6.仮設の浴槽で男性水死 神戸 11/05
 7.<阪神大震災>被害者生活再建支援基金制度を法案に−自民党 11/04
 8.<阪神大震災>仮設住宅で独居81歳女性入浴中孤独死−神戸 11/04
 9.阪神大震災の被災者支援法求めてリレートーク 11/04
10.液状化危険地域は14に 港湾施設の区分見直し 11/01
11.スポーツが心いやした 震災被災地の生徒調査 神戸 11/01
12.建て替え反対の住民提訴 芦屋の被災マンション 10/31
13.<特報・住宅検査官>制度創設求め建設省に意見書−−日弁連 10/30
14.危険度判定の要綱作成 地震対策で建設省など 10/29
15.支援法制定の先頭に立って 市民団体が神戸市長に要求 10/27
16.阪神大震災のキズ、少年非行に影 10/27
17.「窓」―もう一つの投票 10/27
18.現職冷や汗勝利 復興策に市民の視点求める結果 10/27


1.神戸の仮設住宅で76歳の独居男性が死亡 11/08

毎日新聞ニュース速報:  8日午前10時55分、神戸市西区平野町向井の仮設西神第7住宅で、独り暮らしの 無職、古谷福男さん(76)が居間で布団に入ったまま死んでいるのを、訪ねてきたボ ランティアが見つけた。県警のまとめでは、県内の仮設住宅での孤独死は180人目。
 神戸西署の調べでは、古谷さんは同市長田区で被災し、1995年4月から同仮設住 宅で居住。肝臓病で通院しており、死因は肝不全らしい。まくら元に飲みかけのウイス キーの瓶が転がっていた。7日夜、仮設住宅の住民が訪れた際は異常はなかったという。

#もうすぐ3年目の冬になります・・・

2. 心のケア必要な子が増加 震災後遺症が深刻化 阪神大震災 11/07

共同通信ニュース速報:  阪神大震災で心に傷を受けケアが必要な兵庫県内の小・中学生の 数は、昨年よりも約三百人増え、約四千百人に達したことが七日、 兵庫県教委の調査で分かった。全体に占める割合も○・七%から○ ・八%に上昇、震災から二年以上が過ぎて、子供たちの心への影響 はかえって深刻化していることを示した。
 震災の影響が大きかった神戸市、芦屋市などの百二十校だけを抽 出すると六・四%の高率となっている。  県教委は「住宅や家庭環境などが改善されていない子供や、やむ なく転校する子供に心的外傷後ストレス障害(PTSD)の要因が 高まっている」などと分析している。
 調査は県内の公立の全小中学校(千百九十一校)の約五十三万人 を対象に七月に実施。担任教師が「震災の心の傷でケアが必要」と 判断した生徒の数を集計した。具体的には(1)震災前に比べ落ち 着きがない(2)ちょっとしたことで泣く―など、PTSDの症状 を基準にした。
 子供数は昨年より一万千人近く減少したが、ケアが必要な子供は 逆に二百七十七人増え四千八十九人となった。  その割合を学年別にみると、小一の○・五%に対し、中三は一・ 四%で、年齢とともに高まっている。
 兵庫県教委学事課は「数が増えたのは、震災から時間がたち、教 員が子供の内面をきめ細かく観察できるようになったこともあると 思う。被災した児童・生徒の面倒をみる復興担当教員の配置や、教 師を対象にした心のケアの研修会など、これまでの取り組みを一層 強化する必要がある」と話している。

#No16も併せてご覧下さい。

3. ベトナムから地蔵5000体 震災の遺族に安らぎを 11/07

共同通信ニュース速報:  阪神大震災の犠牲者の遺族の慰めにと、花園大学長で住職の河野 太通さん(67)=神戸市兵庫区=が始めた地蔵作りに、ベトナム の陶芸家らが協力して製作した五千百体の地蔵が神戸港に到着し七 日、神戸税関で通関検査を受けた。
 地蔵は高さ約十センチ、胴回り約二十センチで、名は「やすらぎ 地蔵」。犠牲者への鎮魂の祈りと「被災者に希望を持って生きてほ しい」という願いから、顔は軽く天を仰いでいる。希望する遺族に 実費(千円)で配るという。
 アジアの子供たちの支援活動を通じて河野さんと知り合ったベト ナムの陶芸家グエン・チ・フンさんらが地蔵作りに共鳴、約一年半 かけ製作した。地蔵の数は河野さんらの分と合わせ、震災犠牲者の 数とほぼ同じ計六千六百体にも。
 河野さんは、知人三人が震災で自宅の下敷きになり死亡。残され た遺族を少しでも慰めようと跡地の土を持ち帰り、地蔵作りを始め た。京都や岡山、鹿児島などの陶芸家らにも呼び掛け、すでに約千 五百体を完成させた。
 河野さんは「私が地蔵に込めた震災の犠牲者への鎮魂の気持ちが 海外からも届けられ、感無量です」と話している。

4.<神戸市予算>市税収入、大震災前の最高超える見通しに 11/05

毎日新聞ニュース速報:  神戸市が5日発表した1998年度予算編成方針によると、市税収入見込みは303 0億円(前年度比4・9%増)で、阪神大震災前最高だった93年度(2952億円) を初めて超える見通しとなった。しかし、震災復旧などのため発行した市債残高は97 年度末で1兆8300億円に上り、「財政は依然として厳しい」としている。
 同市によると、市税増収は、震災特例を受けていた27万4000人の税控除期間が ほぼ終了するため個人市民税が99億円(前年度比11%)▽家屋の再建に伴う固定資 産税が54億円(同4・5%)――増加するのが主な理由。一方、景気の低迷で法人市 民税は、29億円(同8・4%)のマイナスを見込んでいる。
 予算編成では、事務費などの一般物件費を前年度比で10%削減。また、福祉、産業 、教育、安全の4事業関連経費は同2%アップさせ、逆に公共投資関連経費は同7%マ イナスとした。

#タイトルを見て「嬉しいニュース」と勘違いしました。特例の税控除の期間が過ぎた こと、住宅を再建したこと、どちらも市民の「血」ですよね。

5.5200戸は応募ゼロ 震災被災者向け住宅募集 兵庫県まとめ 11/05

共同通信ニュース速報:  兵庫県は五日、阪神大震災被災者を対象に、公的賃貸住宅の入居 者を一括募集する「一元募集」の応募状況をまとめた。募集戸数約 一万七千戸に対して計約三万三千四百件の申し込みがあったが、人 気が偏り、約五千二百戸には応募がなかった。仮設住宅からの応募 は約一万六千件だった。
 兵庫県は来年九月末までに仮設を解消することを目指しており、 今回の募集では約一万五千戸を仮設向けの入居者の優先枠にした。 応募結果について、県は「仮設の人が入れるだけの戸数は用意した が、市街地近くの住宅に応募が集中した。第二、第三希望などを考 慮してうまく融通する必要がある」(住宅管理課)としており、調 整は今後難航することも予想される。
 県の調べによると、仮設住宅に住んでいるのは十月一日現在で約 二万七千世帯。このうち約五千世帯は公的住宅への入居が決まって おり、自宅建て直しや民間住宅への移転を目指しているのが、約九 千世帯。これ以外の世帯向けに優先枠を設定した。
 しかし希望者は地域によってばらつきがあり、百倍を超える住宅 があった一方、市中心部から遠い住宅を中心に、募集割れが出た。  大規模な入居者募集は今回が最後で「これからは個別のあっせん などで入居者の希望に対応していきたい」としている。

6.仮設の浴槽で男性水死 神戸 11/05

共同通信ニュース速報:  五日午前十時十五分ごろ、神戸市北区長尾町宅原の北神戸第六仮 設住宅五棟二号室で、無職政平孝司さん(54)が浴槽で死亡して いるのを訪ねてきた区役所職員が見つけた。
 有馬署の調べでは、政平さんは浴槽(水深約七十センチ)の中に 沈んだ状態だった。死因は水死。死亡推定時刻は四日午後九時ごろ で、酒を飲んでふろに入り寝込んでしまったらしい。
 政平さんは神戸市兵庫区内で阪神大震災に遭い、一九九五年五月 から同住宅に一人で住んでいた。

#54才という若さでこうなってしまった無念さを思います。

7.<阪神大震災>被害者生活再建支援基金制度を法案に−自民党 11/04

毎日新聞ニュース速報:  自民党は4日、地震対策、災害対策両特別委員会の合同部会を開き、地震対策特別委 の地震保険共済等小委員会(柿沢弘治委員長)がまとめた「被災者生活再建支援基金制 度」(仮称)の素案を、臨時国会会期末(12月12日)までに法案にまとめる方針を 確認した。知事会が国の拠出も求めた3000億円の基金に対し、素案は基金額を減ら して都道府県だけで積み立てる内容で、異論もあることから、今後知事会との調整が課 題となりそうだ。
 素案は、全国知事会が今年7月にまとめた「災害相互支援基金」を基に同小委員会が 作成した。住宅が全半壊した年収1000万円以下の世帯に最高100万円を給付する 内容。基金は600億円程度にして都道府県だけで積み立てるが、国は被災者への給付 額の半分を補助金として拠出する。さらに大災害で、給付総額が原資となる基金の運用 益を超える場合は、国が無利子資金を貸し付けることにし、都道府県に過大な負担がか からないように配慮した。
 合同部会には知事会のメンバーも出席。素案は47都道府県のうち25都道府県が評 価したが、知事会案の推進を求める意見もあることが報告された。しかし、災害被災者 に公的資金の給付制度が不可欠という点では一致しており、合同部会は知事会に再度の 意見集約を求める一方、大蔵省などと法案作成に向けた協議を進めることを決めた。
 一方、参院で継続審議になっている市民立法案「災害被災者等支援法案」に賛同する 国会議員グループも同日、東京・有楽町の街頭演説で法案成立を訴えた。原案をまとめ た作家の小田実さんと国会議員らが「被災者を見捨てる国が経済大国と言えるだろうか 。市民立法案は阪神大震災の教訓から出発し、公的支援制度を備えた国にする重要な意 義がある」と実質審議の早期実現を強く訴えた。

#「基金制度案」もそろそろ阪神・淡路大震災への遡及適用を明確にしないと、被災者の 共感すら得られないのではないですか。

8.<阪神大震災>仮設住宅で独居81歳女性入浴中孤独死−−神戸 11/04

毎日新聞ニュース速報:  4日午前9時40分ごろ、神戸市垂水区本多聞7、本多聞南仮設住宅で独り暮らしの 無職、森戸春子さん(81)が浴槽につかった状態で死んでいるのを病院への付き添い のため訪れた同市職員が見つけた。
 兵庫県警垂水署の調べでは、森戸さんは肝硬変でこの日が通院日。かぎがかかって応 答がなかったため、福祉職員が同仮設住宅の自治会長と一緒に室内に入って発見した。 病死とみられる。森戸さんは同市長田区で被災し、1995年7月に同仮設に入居した 。兵庫県内の仮設住宅などでの孤独死は178人目。

9.阪神大震災の被災者支援法求めてリレートーク 11/04

朝日新聞ニュース速報:  阪神大震災の被災者らに対する公的援助を盛り込んだ「災害被災 者等支援法」の成立への応援署名を呼びかけるリレートークが四日 、東京・有楽町であった。超党派の国会議員約十人と作家の小田実 さんらがマイクを握った。
 法案は前の国会で継続審議になった。「災害被災者への公的援助 はしない」とする政府の立場をとる自民党議員らの賛同が得られず 、難航している。
 小田さんは、仮設住宅で今も続く孤独死や餓死に触れ、法制化は 「この国を『人間の国』に変える運動」と訴えた。さらに「法律が できなければ、これから何が起こっても国はがまんしろと言うだろ う。あの阪神の被災者もがまんしたのだからと。これは、みなさん の運動でもある」と訴えた。

#この法案は、「未来の被災者」即ち全ての国民に必要な法案なんですが・・・

10.液状化危険地域は14に 港湾施設の区分見直し 11/01

共同通信ニュース速報:  阪神大震災で神戸港などの港湾施設が地盤の液状化現象によって 大きな被害が出たのを教訓に、運輸省は一日までに、液状化の被害 を防ぐため港湾施設の耐震基準の目安を定めた地域区分の見直しな どを中心とした液状化対策をまとめた。
 液状化発生の危険性が高いA地区には新たに北海道南東部や福井 県、大阪府、兵庫県が追加され、既に指定されている千葉県や静岡 県などと合わせて十四地域となった。
 液状化は埋め立て地や河川の流域、河口などで起きやすいとされ 、同省は過去約百十年間に起きた地震データを基に七十五年に一回 起きる可能性がある地震の強さを算出。強い地震が起きる恐れのあ る順に全国をAからEまで五ランクに分けている。
 今回、阪神大震災など最近の大地震を分析して地域区分を見直し て、A地区に大震災で大きな被害が出た兵庫などを追加するととも に、港湾施設の耐震基準の目安になる揺れの加速度を三○○ガルか ら三五○ガルに引き上げた。
 A地区以外の加速度はこれまでと同じだが、B地区には、従来C 地区にランクされていた高知県が加わり、青森県の太平洋沿岸と、 岩手、宮城、福島、茨城、京都などの八地域となった。
 しかし阪神大震災は八○○ガルを、関東大震災は三○○―四○○ ガルを記録したとされ、担当者は「コストとの兼ね合いもあり、施 設の強度は仮に被害を受けても数日で補修して使用可能にできるこ とを目標にした」と説明している。
 震災時、阪神地区の港湾は、ポートアイランドの内陸部を含め液 状化現象で岸壁が海に沈んだり、荷揚げ用施設が傾いて使用不能に なり、完全復旧までに二年余りかかった。

11.スポーツが心いやした 震災被災地の生徒調査 神戸 11/01

共同通信ニュース速報:  一九九五年一月の阪神大震災で大きな被害を受けた神戸と周辺五 市の中学、高校で、震災のショックによる生徒の心の傷をいやすの に、スポーツが大きな支えになったことが賀来正俊医師(45)= 神戸市東灘区、実践スポーツ内科学=の調査で分かった。
 運動部の活動を再開した生徒は神経症などの震災疾患からの回復 が早く、賀来医師は「親しい仲間と再び運動できるという喜びや希 望が治癒を早めた」と分析。二日から東京で開かれる日本臨床スポ ーツ医学会で発表する。
 自らも自宅全壊の被害を受けた賀来医師は、診察で生徒の症状と 運動の関係に着目。神戸、芦屋、西宮などの中学、高校二十七校の 野球、陸上など十五競技計六十五部を調査した。
 震災後二年間の部員の疾患や被災状況、部活動再開時期、試合成 績などを指導者アンケートと現地調査を実施し、五十二部から回答 を得た。
 活動再開(部員三割以上が参加)は、震災直後の二日目から八週 目まで差があり、早く運動を再開した生徒ほど下痢や不安神経症、 不眠症などの回復が早かった。
 競技成績も、活動再開が早い部は、ほとんどが震災前より向上し ていた。被災地での運動の心理面の効果を調べたのは今回が初めて という。
 賀来医師は「指導者の情熱が早期再開のかぎ。大災害の後は不完 全な環境でも、子供たちにスポーツをさせてやってほしい」と訴え ている。

12.建て替え反対の住民提訴 芦屋の被災マンション 10/31

時事通信ニュース速報: =大震災の被災マンション住民=  阪神大震災で被災したマンションの建て替え決議をめぐり、兵庫県芦屋市の「藤和 芦屋ハイタウン」(二百十四戸)の十二世帯十八人が三十一日、マンションの管理組 合と兵庫県住宅供給公社を相手取り、決議の無効と区分所有権の確認を求める訴えを 神戸地裁に起こした。同地裁尼崎支部は同公社の仮処分申請を受け、明け渡しの強制 執行を行ったが、建て替え反対の住民側は提訴により法廷で争う構えだ。
 訴えによると、同組合は二月二十三日、被災したマンションの建て替えをめぐって 、総会を開催、二百十四戸のうち百九十一戸が賛成した。しかし、原告住民らは「費 用のかかる建て替えでなく、経済的負担の少ない補修で復興すべき」と主張。マンシ ョンの被害は建て替えを要するほどではないとしている。
 同支部は二十四日、立て替えに同意しない十五世帯に対し、部屋の明け渡しの強制 執行をしており、現在、マンションにはだれも住んでいない。
 光田登・同公社再建一課長の話 訴状を見ていないので、コメントできないが、早 期再建の実現に向けて努力したい。

#本論とは関係ありませんが、「訴状を見ていないので、コメントできない」なんて 無意味なコメントを載せるのは止めてほしいですね。 > マスコミ各位

   
13.<特報・住宅検査官>制度創設求め建設省に意見書−−日弁連 10/30

毎日新聞ニュース速報:  阪神大震災を契機に、欠陥住宅の実態調査と被害防止への法的対策を検討してきた日 本弁護士連合会(鬼追明夫会長)は29日、建築基準法を改正して「住宅検査官(仮称 )」制度を設けるよう求める意見書を建設省に提出した。意見書によると「住宅検査官 」は、地盤、基礎、施工状況などを検査し、手抜きなどが見つかれば工事中止や改善指 導を求める権限が与えられる専門職で、全国に約85万人いる建築士から資格試験で選 出する。現在、こうした資格は各自治体にいる建築主事が持っているが、意見書は「住 宅建築数に対する建築主事の絶対的な不足が、欠陥住宅の野放しにつながっている」と 指摘している。
 日弁連は大震災後、2度にわたって「欠陥住宅110番」を全国的に実施。相談は計 約1700件寄せられ、住宅の傾斜、亀裂、地盤沈下など、検査がきちんと行われてい れば防げた内容に関するものが多かったという。
 これを受けて業界などに聞き取り調査した結果、(1)契約が設計と施工の一括請負 式になっているため、設計通り工事が行われているかどうかのチェックが事実上できて いない(2)建築主事が全国に約1700人しかおらず、年間100万件を超えるマン ションを含めた住宅建築の検査が不可能である――ことが欠陥を生む背景になっている と分析した。
 「住宅検査官」は、建築主事の指揮監督を受けて諸検査を実施。公務員ではないが、 検査すべき業務を怠った場合の罰則規定も改正建築基準法に盛り込むことで責任の明確 化を図る。検査費用については「受益者負担」の観点から、原則として建築主の負担を 想定している。
 建設省はこうした検査を民間企業や法人格の団体に委託する方向で建築基準法の改正 案づくりを進めているが、日弁連は「検査はあくまで行政が最終責任を負うべきで、行 革の対象とすべきではない」としており、今回の意見書はこうした建設省の動きをけん 制する狙いもある。

#「欠陥住宅の野放し」状態ということ自体、とんでもない大問題なわけです。

14.危険度判定の要綱作成 地震対策で建設省など 10/29

共同通信ニュース速報:  建設省などは二十九日、阪神大震災の際、建築物の安全性を点検 し、二次災害を防ぐために活躍した「応急危険度判定士」による判 定作業を的確に実施するための要綱や、具体的な業務の進め方を定 めたマニュアルを作成した。
 建築物に関する応急危険度判定士は、判定業務に関する講習会を 受講し、登録を希望した一級、二級建築士らで、受講者数は一九九 六年度末現在、約七万三千人という。
 要綱では、各都道府県知事があらかじめ、判定士の養成や登録、 判定方法などを決めたそれぞれの要綱を作成するよう指示。市区町 村長が判定の実施を決め、大規模な地震で被害が大きいときは、知 事が建設省などに応援要請することなどを規定。判定士が活動中に 死傷した場合の補償制度も整えるとしている。
 マニュアルでは、事前の準備として、地震発生時に必要と想定さ れる判定士や資機材の数量や情報伝達の方法をあらかじめ決めるこ となどを規定。地震発生後は、市区町村に実施本部を設置し、判定 士の招集、配置など具体的な手順や、被災地では判定士二人がチー ムを組み「危険」「要注意」「調査済」の三種類のステッカーを張 ることなどを定めている。腕章や調査票などの仕様も統一する。
 阪神大震災では、延べ約五千人の判定士らにより応急危険度判定 が実施されたが、効率的に作業を進めるための組織づくりの必要性 が指摘され、建設省や各都道府県などでつくる「全国被災建築物応 急危険度判定協議会」で検討してきた。

15.支援法制定の先頭に立って 市民団体が神戸市長に要求 10/27

共同通信ニュース速報:  参院で継続審議になっている超党派の「災害被災者等支援法案」 の成立を求めている作家・小田実さんらの市民グループは二十七日 、「三選が決まった笹山幸俊神戸市長は、法案成立に向けて先頭に 立つべきだ」とする声明を発表した。
 声明は、二十六日の神戸市長選について「小差の接戦になったの は、震災復興行政に対する市民の厳しい批判」と指摘。市長選期間 中、同グループが候補者にあてた公開質問状に、笹山市長が「法案 の成立を目指していく」と回答したことを挙げ「最大被災地の首長 として、法案の審議入りと実現のために、先頭に立つことを求める 」としている。

#総選挙の時、候補者達の「公的助成要求」の声で街は騒々しかったわけです。 市長の言葉が本物であったかどうか、注意深く見守る必要があります。

16.阪神大震災のキズ、少年非行に影 10/27

読売新聞ニュース速報:  阪神大震災後に非行で神戸少年鑑別所に入所した少年を対象にした、「震災と非行と のかかわり」についての意識調査と具体的な事例研究が、少年鑑別所など矯正施設に所 属する職員らの手でまとめられた。被災体験と非行が関連した事例があったほか、意識 調査では、不便な暮らしを強いられたことによるストレスなどが非行につながった可能 性も指摘されており、復興の遅れが、少年に落とした影を物語っている。事例研究の一 部は、二十六日、甲南大(神戸市)で開かれた日本犯罪社会学会で発表された。
 まとめたのは、日本犯罪心理学会の会員で、神戸少年鑑別所や大阪拘置所などの職員 。事例研究は、職員が入所少年から聞き取る形で行った。
 十八歳の少年の場合、自宅や家族に震災の被害はなかったが、本音を言い合える親友 がアパートの下敷きになり、顔は見えるのに柱に遮られて助けることができなかった。  数日後、自衛隊によって遺体が収容された。落ち込んで酒におぼれ、泥酔状態で警察 官に暴行してけがをさせ、観護措置となった、という。
 意識調査では、震災の四か月後から約三か月間(一次)、一年後から約半月(二次) 、一年五か月後から約三週間(三次)の各期間中に入所した少年計二百六十九人を対象 とした。
 「友人や親しい人を亡くした」「家族が被害にあった」「避難所で生活」などの重い 経験をした少年は六十七人おり、これを「重大体験群」、残る二百二人を「非体験群」 に分けた。
 震災により「家族や命の大切さがわかった」「人のために何かしたいと思った」など と答えた重大体験群の少年は、一次から三次までいずれも三割を超えた。
 その反面、同群で「生活の不便さ」を訴える少年は二次で三八%だったのに、三次で 六四%に増えた。また「遊び場がなくなった」とするのも三〇%から三六%に、「地震 の被害から立ち直れないと思った」との回答も七%から一六%にと、時間が経過するほ ど高い比率を示した(三項目とも一次には質問なし)。

#十分予想された話です。心のキズは少年だけではないですし・・・

17.「窓」―もう一つの投票 10/27

朝日新聞ニュース速報:  阪神大震災から一千日以上たつが、震災復興のありかたが、なお 大きな争点になっている。二十六日投票の神戸市長選は、それを改 めて知らされる選挙戦だった。
 中でも注目されたのは、神戸空港の行方である。  それが「復興の決め手」(現職の笹山幸俊候補陣営)になるのか 、それとも「被災者そっちのけのゼネコン行政」(新顔の大西和雄 候補陣営)なのか。違いは鮮明だ。
 選挙は、現職が新顔の挑戦を辛うじて抑えたが、気になるのは空 港についての有権者の意向である。
 選挙期間中の朝日新聞の世論調査で、神戸空港の「推進」は二一 %なのに対し、「不要」と「凍結」は計七二%。毎日新聞の世論調 査では、「推進」が二七%、「中止」と「凍結」は合わせて五二% だった。  いずれも、「不要」や「中止」が最多である。大西陣営の「凍結 」とも、笹山陣営の「推進」とも、かなり違う。
 いうまでもなく、選挙での投票基準は単一ではない。さまざまな 政策のほか、推薦政党や候補者の人となりなど、選択肢は多様だ。  しかし、巨額の費用がいる空港のように、住民全体の生活に決定 的な影響を与える政策の場合、話は違ってくる。  まして、住民の意見と選挙結果が異なる項目については、住民の 意思を問う手続きが欠かせまい。
 住民投票はその答えのひとつだ。神戸市長選では大西陣営が公約 に掲げた。大西氏の得票数は、条例制定の直接請求に必要な 有権者の二%をはるかに超えている。  住民投票条例は議会が決意すれば制定できる。神戸空港で住民投 票が実現すれば、被災者の不安も少しは和らぐと思うのだが、どう だろう。

#住民投票で我々の意見をはっきりさせましょう!

18.現職冷や汗勝利 復興策に市民の視点求める結果 10/27

毎日新聞ニュース速報:  震災復興政策への不満が噴出――。復興のあり方を最大の争点に26日投開票された 阪神大震災後初の神戸市長選は、自民党など6党相乗りの現職、笹山幸俊(かずとし) さん(73)が3選を決めた。しかし、「市政の転換」を訴えた共産党系の新人、大西 和雄さん(44)に激しく追い上げられ、冷や汗の勝利。大西さんの支持者らは「市民 中心の復興が求められている証明」と善戦を評価した。市内外では今も約2万世帯が仮 設住宅で暮らすなど、多数の市民が生活再建途上にある。震災から1014日目の有権 者の審判は、市政の柱である復興策に改めて“市民の視点”を求める結果となった。  同市中央区の笹山さんの事務所には、市職員OBら支持者約600人が詰めかけた。 もみくちゃにされた笹山さんは「いろいろと問題点はあるが、市民や事業者と一緒にな って復興に取り組みたい」と当選のあいさつ。が、心からの笑顔はなく、乾杯の後、「 あー、よかった」とつぶやいた。
 陣営を取りまとめた前之園三郎・後援会連合会長は「2年9カ月の復興策が評価され た。ただ、大西陣営の公的支援や神戸空港凍結などの主張が一定の支持を受け、厳しい 戦いになったことも事実だ」と振り返った。
 組織的には圧倒的優位にありながら苦戦が伝えられ、地元財界幹部は「このままでは 営々と築いてきた都市が崩壊していく」と危機感をあおった。
 神戸は、強い決定権を持つ市役所と古くから栄えた大手企業が一体の“ムラ社会”と 言われる。震災復興では、こうした面が奏功し、ハード面の整備は素早く進められた。 しかし、被災者支援や中小企業の救済策というソフト面では、次々に新施策を打ち出す 兵庫県に比べ見劣りは否めず、「街頭で呼び掛けても反応は鈍い。負ける時のムード」 と選挙カーに乗った市議らが嘆くほどだった。
 その兵庫県の貝原俊民知事も今回、笹山さんに異例の肩入れ。「神戸市長選では初め て」(県幹部)という応援演説に立ち、「大西さんが当選したら、政府や与党が進めて きた復興に市民は反対だったと思われる」と訴えた。
 あせる笹山陣営は、市職員OBや市議、自民党本部の幹部らが、各業界に電話をかけ 、必死の票集めを展開した。「大西市長が誕生したら、これまでの復興の経過を一から 説明しなければならない。時間の浪費で、復興の妨げになる」と。
 笹山さんの当選を受け、貝原知事は「復興本番の時を迎えている今、笹山市長ととも に引き続き生活再建を進め、残された困難な課題の解決を図りたい」とのコメントを発 表。そこからは安どの“表情”もうかがえた。
 一方、善戦した大西さんは中央区の事務所で「全力で頑張り、満足している。震災の 被害が大きかった地区では多くの支持を得られた。笹山さんには公的支援実現の公約を きっちり果たしてほしい」と日焼けした顔で一気に話した。さらに「今後も一市民とし て神戸の再生、民主化のために全力を尽くす」と決意を述べると、集まった約150人 の支持者から「頑張れ」と激励が飛んだ。
 震災当日、勤務する病院で77人の死をみとり、その後も仮設住宅で孤独死が増える 現状に「政治が変わらなければ」と立候補を決意した大西さん。出遅れと知名度の低さ は、全国の支援団体から運動員を大量導入した街頭宣伝と電話作戦でカバーしてきた。
 しかし、震災からの立ち直りでは被災者間に格差が広がったうえ、「だれが市長にな っても公的支援は進まない」(仮設住宅の男性)といった一種のあきらめムードも。「 市政転換」の訴えはかなり浸透したものの、今一歩及ばなかった。
 共産党と新社会党、市民グループのブリッジに奔走した確認団体「たてなおそう神戸 ・市民の会」代表世話人の早川和男・神戸大名誉教授は「非常に残念だが、明日から新 しい戦いが始まる。これからも民主主義を実現させるために手を貸してほしい」と支持 者に呼び掛けた。


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