週間でんがなまんがな第82号
(10月03日発行)


[記事一覧]
1.兵庫の仮設住宅、トルコに続き台湾へ 第1便が出港 10/02
2.建物の危険度判定専門家の派遣を=台湾当局、日本の耐震診断 09/30
3.台湾地震、消防当局の警告生かされず 09/30
4.阪神大震災から教訓 AMDA医師団が会見 09/30
5.台湾軍もトラウマ治療 被災者の精神的苦痛増加 09/30
6.<住宅火災>空き家の仮設から連続不審火、けが人なし 神戸 09/28
7.震災の台湾へ留学生の帰郷を支援 連合と神戸元気村 09/27
8.平均2170万円 阪神大震災被害のマンション再建費用 09/26
9.神戸大の医療ボランティアが無医村へ救援 台湾地震 09/23
10.「子供たちの心いやしたい」 震災遺児らがトルコへ 09/23
11.ボランティア団体、続々台湾へ 地震の救援活動本格化 09/22
12.ルミナリエ宝くじ発売へ 09/22
13.<阪神大震災判決>違法建築で圧死、1億2900万円賠償命 09/22
14.台湾大地震、阪神大震災と多い共通点 09/21
15.高齢の女性が飛び降り自殺 神戸市の震災復興住宅 09/201
16.<被災法案>新市民法案の年内国会提出を目指す 09/19


 

1.兵庫の仮設住宅、トルコに続き台湾へ 第1便が出港 10/02
朝日新聞ニュース速報:台湾中部で起きた大地震の被災者救援のため、兵庫県がトルコ大 地震に続いて無償提供する仮設住宅の民間輸送船への積み込み作業 が2日朝、神戸港で始まった。阪神大震災で使われた500戸を順 次送り出す計画で、第1便の43戸は午後に出港する。政府が決め た仮設住宅の提供計画の一環で、輸送費は政府が負担する。
 この日、神戸市のポートアイランドふ頭では港湾荷役会社の作業 員がクレーンを使い、台湾の船会社所属の「KATJANA」(9 、582トン)に1戸ずつ搬入。神戸市が提供する仮設トイレ10 0基入りのコンテナ6個も積み込んだ。
 台湾到着は9日で、第2便約100戸は別の船で近く積み出される。  

 

2.建物の危険度判定専門家の派遣を=台湾当局、日本の耐震診断 09/30
時事通信ニュース速報:建物の危険度判定専門家の派遣を=台湾当局、日本の耐震診断チームに要請= 【台 北30日時事】日本の国際緊急援助隊として27日から台湾に派遣されていた耐震診断 専門家チーム(団長=岡山和生・国土庁防災局震災対策課長)は30日、台北市内のホ テルで記者会見し、建物の危険度を判定する専門家4〜6人を早急に派遣してほしいと の要請を台湾当局から受けたことを明らかにした。
 台湾当局は、余震による2次災害を防止するため建物の危険度を2回に分けて調査す る計画を進めており、来週から約2週間かけて第2回調査を実施する。これに合わせて 、経験の豊富な日本の専門家の派遣を要請した。  

 

3.台湾地震、消防当局の警告生かされず 09/30
読売新聞ニュース速報:【台北30日=江上志朗】台湾大地震の一年以上前の昨年八月、台湾の陳弘毅・消防 署長(消防長官)が、日本の阪神大震災に関する調査をもとに「台北で同規模の地震が起きた場合、ビル・家屋の倒壊などで二十五万人が死亡する」との報告書をまとめたが 、台湾当局が「大衆を惑わすものだ」と“無視”し、対策に取り組んでいなかったことが明らかになった。三十日付の台湾紙・聯合報が報じた。
 この報告「阪神大震災の教訓」は昨年八月に台湾の学術誌に発表された。建物倒壊に よる圧死者を全人口の一割にあたる二十五万人と予測、台北は橋梁の倒壊などで孤立化 して外部から救助隊が入れず、火災でも死傷者が増える、などと指摘していた。
 報告はこの予測を踏まえ、台湾当局の震災対策は予防、復旧など系統的な対応策に欠 けるとして、総合的な防災対策を早急に確立するよう求めていた。今回の震災で問題となった中央と地方の連携の悪さ、交通寸断や通信途絶への対応にも触れていた。
 この報告は当時、新聞で報道されたが、当局は「大衆を惑わし、社会不安を生み出す」と、陳署長に地震の脅威を強調しないよう求め、対策には乗り出さなかったという。  

 

4.阪神大震災から教訓 AMDA医師団が会見 09/30
共同通信ニュース速報:台湾中部大地震の救援に国際医療ボランティア団体、アジア医師 連絡協議会(AMDA)が派遣した三宅和久医師(37)らが三十 日、岡山市内のAMDA本部で会見し「台湾は阪神大震災などを研 究しており、救援活動がやりやすかった」と報告した。
 AMDAの緊急救援チーム第一陣の医師、看護婦ら八人は、二十 三日から震源地の南投県で活動し、県内六カ所で四百人余りを診療 。現在は第一陣の医師一人と第二陣の二人が現地で活動を続けている。
 三宅医師は「政府がいち早く外国からの救援受け入れを表明するなど、災害対応は世界一早いのではないか」と台湾の対応を称賛した。
 現地では軍と民間がうまく連携して援助物資が滞ることなく末端まで行き渡り、衛生面で大きな心配はない様子だという。  

 

5.台湾軍もトラウマ治療 被災者の精神的苦痛増加 09/30
共同通信ニュース速報:【台中30日共同】台湾中部大地震の被災者に精神的な苦痛を訴える人が増加している。中国との緊張関係を抱え、普段は民間に門 戸を固く閉ざしている台湾軍も、被災地に近い台中市分区指揮部内に被災者臨時収容所を設け、女性士官を約三十人の子供たちのトラウマ(心的外傷)治療に当たらせている。
 「じゃあ、みんなで『ライオンキング』を見ましょう」。アニメ・ビデオ鑑賞を告げるカウンセラーの声。迷彩色の軍服の若い女性 士官二人が、はしゃぐ子供たちをテレビの前に整列させる。けんかを始めた男の子も士官が優しく注意した。
 人口九十万の都市、台中には二十カ所の収容所が設けられているが、同収容所は軍らしい管理と規律の正しさから「模範収容所」の定評ができた。民間のカウンセラーとの共同作業も、今のところ順調なようだ。
 トラウマという言葉は、日本では阪神大震災以後、定着した。台中医院(公立病院)が二十七日に、トラウマ特設相談コーナーを設 けたところ、三日間で約二十人が「二階に上がるのが怖い」といった相談に訪れた。同病院のある職員は「相談は増える一方だろう」 と指摘しており、問題の緊急性、重要性が認識され始めている。  

 

6.<住宅火災>空き家の仮設から連続不審火、けが人なし 神戸 09/28
毎日新聞ニュース速報:28日午前0時5分ごろ、神戸市東灘区向洋町中8の阪神大震災の仮設住宅、六甲アイランド第3仮設住宅13号棟1号室から出火、同棟9戸のうち1、2号室計約55平 方メートルを全焼した。午前2時半ごろには、約1キロ北の同区向洋町東1の同第6仮 設住宅48号棟3号室から出火、同棟4戸のうち3号室と2号室計約40平方メートル を焼いた。いずれもけが人はなかった。
 神戸水上署の調べでは、両棟とも全室空き家で、電気設備などは撤去されており火の気がないことから、不審火とみている。
 第3仮設住宅は37棟350戸が建設されたが、現在の入居は1世帯1人。第6仮設住宅は125棟500戸のうち260戸が撤去され、残っているのは2世帯2人。  

 

7.震災の台湾へ留学生の帰郷を支援 連合と神戸元気村 09/27
朝日新聞ニュース速報:日本労働組合総連合会(連合)とボランティア集団「神戸元気村 」は27日、東京都内で共同会見し、日本に滞在する台湾留学生を 郷里に戻ってもらう運動を始めることを明らかにした。
 神戸元気村は、阪神大震災の救援活動に立ち上がった集団。今回の台湾大地震で、経済的な理由などから帰国できない台湾留学生が 日本国内に数多くいることを知り、帰国を支援する運動を始めた。 連合も同日朝、常任役員会を開き、全面的に支援することを決めた。
 神戸元気村ではすでに、台湾のエバー(長栄)航空に働きかけ、27日から台北に向かう関西空港、福岡空港発の毎日各1便について、空席があれば無料で留学生を乗せる協力を取り付けた。復路も無料。
 連合では他の航空会社にも働きかけ、運賃割引などの協力が得られれば、残りの負担分を支援する運動を広げたいとしている。
 神戸元気村の山田和尚代表によると、国内の大学、専門学校などに通う台湾留学生は約5600人。「心を痛めながら、帰れない留学生が大勢いる。一人でも多くが帰り、これからの台湾を作り直す機会にしてほしい」と話している。
 希望者は出発希望日の2日前の昼までに、氏名(ローマ字も)、 住所、電話番号、年齢、パスポート番号、出国・帰国希望日を添えて神戸元気村(電話078・811・0359かファックス078 ・842・2071)へ連絡を。24時間受け付け。また、帰国支援の募金は「さくら銀行御影支店 普通口座4191679 神戸元気村台湾プロジェクト」まで。  

 

8.平均2170万円 阪神大震災被害のマンション再建費用 09/26
朝日新聞ニュース速報:1995年1月の阪神大震災で全半壊し、その後再建(建て替え )をした分譲マンションの住民1000人を対象に、朝日新聞社は 、その経済的負担や再建に参加したことへの評価などを聞くアンケートを実施した。再建に要した費用は1戸平均2170万円。これに新居が完成するまで賃貸住宅に仮住まいしていた人はその家賃を加えると、持ち出しは平均して2500万円余に達していた。また、再建までに以前のマンションのローンの払いが終わっておらず、再建で「二重ローン」を背負うことになった世帯が4割近くあった。
 兵庫県によると、震災で全半壊した分譲マンションは172棟。 そのうち100棟が今年8月までに再建した。ほかは補修ですませたところが大半だが、再建をあきらめて土地を処分したところが数棟ある。アンケートは再建を終えたマンションのうちの77棟の1002人から回答を得た。
 再建にかかった費用は、建設費だけで1戸平均2170万円。1 500万円から2500万円までにほぼ半数が集中し、4000万円以上も約5%あった。この中には公費でまかなわれた被災マンションの解体費用は含まれていない。また再建マンションの大半は「優良建築物」として共用部分の建設費も国や自治体から補助されており、それによって住民の個人負担は2割程度は軽減されているとみられる。
 このほか再建までにかかった費用としては、54%の世帯が賃貸住宅に入居し、平均で総額400万円の家賃を支払っていた。それ以外は仮設住宅や親せき・知人宅に身を寄せていた。
 再建した時点で、被災した旧マンションのローンの支払いが残っていたのは全体の38%。その残額に再建費が新たに加わり、ローンは膨らんだ。
 調査では、6割以上が預貯金を取り崩すなど、住宅の再建で家計に余裕をなくしていることも裏付けられた。将来の見通しについても「不安がない」と答えた人は12%にとどまった。  

 

9.神戸大の医療ボランティアが無医村へ救援 台湾地震 09/23
朝日新聞ニュース速報:阪神大震災をくぐり抜けた神戸大医学部の医療ボランティアチームが23日、もっとも被害が大きかった南投県の山奥の無医村に入 った。足を骨折した痛みに顔をしかめる老人にギプスを巻き、擦りむき血がこびりついた子どもの手を消毒する。突然の余震には、スタッフも悲鳴をあげて建物の外に飛び出したが、すぐに診療を再開し、村人たちは「本当に助かる」と感謝した。
 神戸大医学部災害・救急医学講座の中山伸一講師を隊長に、医師3人、看護婦2人、薬剤師1人の計6人。阪神大震災の経験を生かし、救急医療についての助言、現場治療の面で援助するのが目的だ。
 何カ所も割れ、崩れた民家にほとんどふさがれたような山道を、救急車で進み、南投県・内城へ入った。すれ違った高雄医大の救急車からは看護婦が駆け下りてきて、「内科の薬が足りない」と叫んだ。
 臨時診療所を、地震で少し傾いた民家の1階を借りて開いた途端、村人が列を作った。150戸の農村は、ほとんどの家が崩れ、中には跡形もなくなっている家も。下敷きになった子ども4人、大人2人が死亡したという。
 手の指に血をこびりつかせた子どもを連れて夫婦が来た。近くで農業を営む謝賢富さん(47)。6人家族だが、突然の大きな揺れで、2階で寝ていた長女(16)の部屋の壁が両側から倒れ、長女は下敷きになった。子どもとともに外に出た謝さんは、すぐに2階へ戻り、両足が動いている長女を助け出そうとしたが重くて壁が持ち上がらなかった。翌朝、ハンマーで壁を割って掘り出した時には、長女はすでに事切れていたという。
 近くの草むらでテントを張る謝さんは「悲しいが、今後のことも考えなければ。でも、いまはこれからどうすればいいのか分からない」と話し、唇の端をぎゅっとかみしめた。
 右足首の骨が折れていた古昌燕さん(68)は、丁寧に包帯を巻いてもらった。逃げる時に玄関の鉄の扉が倒れてきたという。「ふだんは医者がいない村だし、地震後も時折医者が様子を見に来るだけ。本当にありがたい」と話していた。
 南投市の現地対策本部では、阪神大震災で発生直後の数日間は混乱が続いた経験から、南投県の陳献桐・衛生局長に「自分たちだけでやろうとせず、周りにヘルプの信号を出した方がいい」とアドバイス。陳局長は「山奥に散在して近づけない村に毎日100人づつの医者を派遣しているが、こういう経験者が来てくれるのが1番助かる」と喜んだ。
 チームは、この日だけで約50人の患者をみた。夜には台中市のホテルで、同市衛生局が「日本阪神大地震後の医療措置」と題する緊急の講演会を開いた。医師ら約30人を前に、中山隊長は「病院同士の連携を」と呼びかけた。今後の活動は、南投県や台中市の衛生局と相談しながら決めることにしており、28日まで救援活動を続ける。中山隊長は「被災者らは比較的落ち着いており、阪神大震災の時の5日目ぐらいの印象だ。今後、伝染病や食中毒が出てこないか心配だ」と話している。  

 

10.「子供たちの心いやしたい」 震災遺児らがトルコへ 09/23
共同通信ニュース速報:トルコ北西部大地震の遺児らを励まそうと、阪神大震災で親を亡くした兵庫県内の高校生や大学生、精神科医らが今月末から現地を 訪問することになり、二十三日、神戸市内で記者会見したメンバーらは「トルコの子供たちの心を少しでもいやしてあげたい」などと話した。
 トルコを訪問するのは、神戸市東灘区の震災遺児のための施設「 レインボーハウス」でカウンセリングなどを受けている震災遺児の学生生徒ら四人と精神科医らの計八人。
 二十八日から約一カ月の日程で、トルコの震災遺児と交流するほか、現地のNGO(非政府組織)や専門家に遺児の心のケアのノウハウを伝える。
 兵庫県尼崎市の自宅が全壊、母親を亡くした高校生の内之宮園枝さん(17)は「いろいろな人に助けてもらったおかげでわたしは今、ここにいる。あの時の自分と同じ立場にいるトルコの子供たちと触れあい、つらいことなど何でも話し合えるようになりたい」と話していた。
 一行は、全国から集まった「トルコ震災遺児激励募金」の約千七百万円を震災遺児のために使ってもらう現地の寄付先も探す予定。  

 

11.ボランティア団体、続々台湾へ 地震の救援活動本格化 09/22
朝日新聞ニュース速報:各地のボランティア団体が次々と救援活動のために、台湾に向かっている。すでに医療チームも現地入りするなど、救援活動が本格 化しており、現地に日本のボランティアセンターを作る計画も浮かんでいる。
 市民グループ「ピースボート」(東京・新宿)では22日、被災者支援募金を始め、25日にスタッフの山本隆さん(29)と櫛渕万里さん(30)の派遣を決めた。被災者の避難状況を調査した上で、仮設トイレなどの援助物資を現地に送る予定だ。山本さんは、 阪神大震災やトルコ地震での救援活動の経験があり、「生活復興に向け、何が本当に必要な援助物資か見極めたい」と話す。
 神戸大医学部付属病院では22日、台湾に医療チームを派遣した 。災害・救急医学や整形外科学などの講師、看護婦、薬剤師ら計6人で、同大医学部総務課では「阪神大震災で受けた恩返しをしたい 。まずは被災地に飛び込むことにした」としている。
 21日に台北入りした日本レスキュー協会(大阪府豊中市)の5人は、同日夜、災害救助犬3匹と現地の消防署員とともに、台北市の松山ホテルで生存者を捜した。12階建ての建物は柱が折れて、 9階まで壊れており、生存者は見つけられなかった。救助犬は1匹が脚をけがし、火事による煙で、きゅう覚が鈍るなど、作業は難航しているという。
 繁華街の夜間パトロールなどをしている「日本ガーディアンエンジェルス」の関西本部は、5人程度を25日ごろから1週間の予定で派遣する。同団体の顧問で「エイディアイ災害救援研究所」(大阪市北区)所長の伊永(これなが)勉さん(53)によると、現地ではボランティアの活動拠点となるセンターをつくり、日本のボランティアが連携を取り合い、被災者を長期的に支援できる態勢づくりを目指す。伊永さんは「台湾のボランティアは小規模のものが多いようなので、結束して大きな力を発揮できるようしたい」。  

 

12. ルミナリエ宝くじ発売へ 09/22
共同通信ニュース速報:神戸市は二十二日、阪神大震災からの復興と犠牲者の鎮魂を祈って開く光の祭典「神戸ルミナリエ」に合わせ、「神戸ルミナリエ記 念宝くじ」を発売すると発表した。収益金は開催経費の一部に充てる。
 同市によると、十二月十三日から二十六日までの開催期間中に、会場内の四カ所の販売所で一枚二百円のインスタントくじを三十二 万枚発売する。当選金は一等十万円(八十本)から五等二百円(三万二千本)まで。
 神戸ルミナリエは震災以降、毎年開催されており、今年で五回目。昨年は約五百十五万人の人出があったが、開催資金約六億円の大半は企業からの協賛金や市民の募金頼みで、同市は「不況で資金不足の可能性もあり、不足分を補う意味で企画した」としている。  

 

13.<阪神大震災判決>違法建築で圧死、1億2900万円賠償命 09/22
毎日新聞ニュース速報:震災めぐり神戸地裁 阪神大震災で神戸市東灘区の賃貸マンションの1階部分がつぶれ、圧死した4人の遺族7人が、マンション所有者と仲介をした不動産会社を相手取り、計約3億円の損害賠償を求めた訴訟の判決が20日、神戸地裁であった。水野武裁判長は「建築当時の建築基準法が定めた安全基準を備えていない」と、建物の欠陥を認めたうえで、「震災の揺れは想定外で、所有者の責任は5割が相当」として、所有者に逸失利益や慰謝料など計約1億2900万円の支払いを命じた。不動産会社への請求は棄却した。原告側の代理人によると、震災でのマンション倒壊死をめぐる判決は初めて。
 マンションは1964年建築で、3階建て31部屋。所有者の妻(既に死亡)が80年に購入、所有者が93年に相続した。所有者と仲介業者は、入居者に「鉄筋コンクリート造り」と説明。契約書にも明記していたが、実際は構造が異なる補強コンクリートブロック造りで、95年1月の阪神大震災で1階部分が崩れ、会社員夫婦(当時共に24歳)ら4人が死亡。夫婦の母親(58)が約41時間にわたって生き埋めになった。
 判決で、水野裁判長は「壁の鉄筋の量が十分でないうえ、鉄筋が柱やはりの鉄骨に溶接されていないなど軽微とはいえない不備があった」として、当時の安全基準も備えていない欠陥住宅だったと認定。さらに、「倒壊は不可抗力だった」との所有者らの主張についても、「被害は、建物の欠陥と、想定外の地震の揺れとが競合した」として、認定した損害の5割に当たる賠償を命じた。また、不動産会社への請求は「安全性を疑う特段の事情はなかった」と退けた。
 震災での建物倒壊死をめぐっては、ホテルの倒壊で圧死した宿泊客2人の遺族が経営者に損害賠償を求めた訴訟で、神戸地裁が98年6月、約1億円の支払いを命じている。  

 

14. 台湾大地震、阪神大震災と多い共通点 09/21
読売新聞ニュース速報:台湾大地震は、内陸直下型地震の恐ろしさを改めて見せつけた。台湾は、世界有数の地震帯である環太平洋地震帯に位置し、日本と同様の地震島。活断層がずれて、震源が浅く、発生時間が就寝時間帯という点でも五年前の阪神大震災と共通点が多く、多くの犠牲者が出る要因になった。
 今回の地震の震源は台湾中央部の南投県。米地質調査所の解析によると震源の深さは約五キロと極めて地表に近い。東大地震研究所の菊地正幸教授は世界二十四地点の観測データを分析、地震の断層が二十八秒間に長さ八十キロにわたり約二メートルずれて起こったことを突き止めた。この長さは阪神大震災の長さ四十キロの二倍で、地震のエネルギーは約十倍に相当するという。
 また阪神大震災は断層が水平にずれる「横ずれ型」だったのに対し、台湾大地震は東西方向に圧縮されるひずみに耐えられなくなった東側の地殻が西側に乗り上げるようにずれた「逆断層型」だった。
 台湾付近で衝突するユーラシアプレートとフィリピン海プレートは、日本付近と違って境界線が複雑で、はっきりしない。台湾の活断層を調べたことのある池田安隆・東大助教授(地形学)は「台湾島を含む幅広いゾーンがプレート間の境界域となっている」という。台湾は数百万年前からプレート同士が東西から押し合い隆起してできた島で、 台湾の地震に詳しい恒石幸正・元東大地震研助手は「衝突のひずみのしわ寄せが、すべて台湾島に集まる。いつ大地震が起きてもおかしくない」という。
 台湾の地震の特徴として、島を東西に分けて見ると、一九三〇〜六〇年に起きた体に感じる有感地震二百三十八回のほとんどが台湾東部で発生しており、今回の震源になった場所は、比較的地震の発生が少ないところだった。
 しかし、多数の死者を出すような地震は今回のような台湾中部地域に限られ、M6クラスの地震でもかなりの被害を出している。
 台湾で地震被害調査の経験がある西川孝夫・東京都立大教授(建築学)は「建築基準は昨年改訂されて厳しくなったが、それまで強度は日本の半分以下だった。粗悪な鉄筋材料や、施工管理が甘いケースも多い。それらの原因が複合して大きな被害につながったのではないか」と話す。
 また、亀田弘行・京大防災研究所教授(地震工学)は「台湾は地震工学の先進地。だが研究が進んでいるからといって、建物が実際に安全というわけではない。これは日本が阪神大震災で思い知らされたことで、日台は同じ課題を抱えている」と警鐘を鳴らす。
 さらに地盤の問題もあるようだ。今回は震源から百キロ離れた台北でビル倒壊などの被害が出ているが、この辺りは「沖積層」とよばれる軟弱な地盤で覆われ、深さ五十メートルまで掘らないと硬い岩盤に届かない。このため、「周期が長めの地震波が強くなり、十―十五階建ての建物が共振し、被害が大きくなる」と、日本設計(東京・新宿)の周東修平参事(耐震工学)は指摘している。  

 

15.高齢の女性が飛び降り自殺 神戸市の震災復興住宅 09/20
共同通信ニュース速報:二十日午前六時五分ごろ、神戸市垂水区名谷町の阪神大震災の被災者向け公営住宅「ベルデ名谷4番館」に隣接する五階建て駐車場 の屋根に、女性が倒れているのを、通行人が見つけ一一○番した。 垂水署員が駆け付けたが、女性は既に死亡していた。
 調べでは、同4番館八階で無職の長男(52)と二人暮らしの女性(77)。阪神大震災で長田区内の住居が全壊し、今年五月から県の復興支援住宅であるベルデ名谷に入居していた。
 女性は、トイレで転倒したけがが原因で腰痛に悩んでいたといい、同署は病気などを苦に自殺したとみて調べている。
 四番館十三階の通路には、女性のスリッパが並んで置かれており、通路の手すりを乗り越えて、飛び降りたらしい。
 同じ棟の一人暮らしの女性(75)は「病気と寂しさが重なったのでは。人ごととは思えない。明日はわが身という気持ちです」と話していた。  

 

16.<被災法案>新市民法案の年内国会提出を目指す 09/19
毎日新聞ニュース速報:自然災害の被災者に最高500万円を支給する新市民立法案(生活基盤回復援護法案 )をまとめた市民団体「市民=議員立法実現推進本部」(小田実代表、事務局・兵庫県芦屋市)と、阪神大震災の被災地選出議員を中心とする超党派の国会議員12人が19 日、「市民=議員協議会」を結成した。今後、賛同議員を増やし、法案の年内国会提出を目指す。
 被災者に最高100万円を支給する現行の被災者生活再建支援法は、長期化する仮設住宅の生活や孤独死など阪神大震災被災地の深刻な現状を背景に昨年5月成立した。施行は同11月で、それ以降の災害が対象だが、法の付帯決議に伴う行政措置によって、 阪神大震災の被災者にも自立支援金が支給されている。しかし、厳しい所得・年齢制限などがあるため、44万6000世帯を超える兵庫県内の全半壊(焼)世帯のうち、支援金支給は約13万3000世帯に限られた。
 このため、震災被災地や昨年の東北などの豪雨水害被災地では法の不備を指摘する不満の声が根強い。現行法の付帯決議には「5年後の見直し」が盛り込まれており、法改正の議論に大きな影響を与えそうだ。
 新市民立法案は被災者の生活基盤を回復する国の責任を明確化▽所得・年齢制限を設けない▽全壊世帯に最高500万円を支給▽半壊、一部損壊、小規模事業所の被害も対象▽震災被災者にも同等の措置▽首相直轄の災害援護庁を新設―などが柱。  


「週刊でんがなまんがな」バックナンバー (81号)へのリンク


HP117ホームページに戻る。
KitaNetホームページに戻る。